サービサー[さーびさー]

サービサーとは、債権回収を専門に行う業者のことで、金融機関や企業が持つ不良債権の回収を担う役割を持っています。サービサーは、債務者からの返済が滞った債権、いわゆる不良債権を管理し、回収することで債権者に代わり資金を取り戻します。特に日本では、サービサーは「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」に基づいて運営されており、法務大臣から許可を受けた業者だけがこの業務を行うことができます。

サービサーの役割と業務内容

サービサーは、金融機関や企業が保有する不良債権を引き受け、回収を行うことが主な役割です。通常、金融機関は自社で延滞した債権の回収を行うには多くのコストと時間がかかるため、効率的な回収が難しくなります。ここでサービサーが活躍し、債権を専門的に管理・回収することで、債権者の負担を軽減します。サービサーは、債権者に代わって債務者との交渉や返済の催促を行い、場合によっては法的措置を取って回収を進めます。
サービサーの業務は主に以下のようなものがあります。

1.債権管理
不良債権を適切に管理し、債務者との返済スケジュールや残債状況を把握する。
2.債権回収
債務者に対して返済を求め、延滞が続く場合は法的手続きを取る。
3.交渉
任意交渉により、債務者との話し合いを通じて回収を行う。

また、サービサーは不良債権を金融機関から買い取り、自らが債権者として回収を進めることもあります。この場合、サービサーは自らリスクを負い、回収成功時には利益を得るビジネスモデルとなります。

サービサー法の規制

日本では、サービサーが公正かつ適正に業務を行うために「サービサー法」が定められています。法務省の認可を受けた業者のみが債権回収を行うことが許されており、厳格な規制のもとで運営されています。具体的には、過度な取り立て行為や違法な債権回収は禁止されており、債務者の権利保護が重要視されています。サービサーが法的規制を破った場合、行政処分や罰則が科せられることもあります。

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