ニートの彼と同棲・過食症|600万の借金を自己破産した話

今のご時世、借金を作ることは簡単です。スマホは分割払いする人がほとんどで、クレジットカードのリボ払いでお得にお金を使っていると考えている人もいるかもしれません。

私は借金をし、返済ができなくなって自己破産手続きをしました。なぜ、私が借金を負うことになったのかをお話したいと思います。

【体験者のプロフィール】

  • 職業:事務員
  • 年齢:20
  • 借金:600万円
  • 対応方法:自己破産

目次

今まで順風満帆の人生を歩んでいたのに…

自己破産をした人間がいうことではないのですが、私はかなり順風満帆な人生を歩んでいました。
高校も大学受験も失敗せず、国立大学に合格。その後、テレビで放送されているような企業に就職しました。

仕事も順調でしたし、その頃は大学時代から付き合っている彼氏との仲も順調で、同棲しゆくゆくは結婚を意識していました。
このままずっと幸せなんだろうな、と漠然と思っていました。

彼氏と同棲し、その彼氏が働かなくなってしまうまでは…。

ニートの彼を養う為に、貯金を使い果たしていく

彼氏と同棲した賃貸マンションは、彼の希望でかなり広く、そして駅から近い場所にあったのですが、二人でなら大丈夫だろう!という少し高めの家賃の賃貸でした。

しかし、彼氏と住んで1か月。彼氏は働けなくなってしまいました。
「うつ病だ、もう働けない」と毎日寝てばかりいる彼に疑問を持つこともなく、私は一人で生活費を稼ぐために働いていました。
ここで気付いていれば、借金も自己破産もしなかったのに、と未だに後悔しています。

家賃や光熱費、自分の携帯代や保険代にプラスして、彼氏の携帯代、彼氏の保険、彼氏の奨学金、彼氏が同棲前に買った車のローンを支払っていました。

「いつか彼氏も働くだろう」「結婚するのだから、困った時はお互い様」そんなことを考えながら、毎日毎日働いていました。その頃には、自分のお小遣いが1か月5000円程度で、ほとんど使うことができませんでした。

最低限の身だしなみ、会社では昼食を取らずに仕事に没頭、帰ってきたら家事を行う…。そんな毎日でストレスを溜めるなという方が難しいですよね。支払いがかさんでいって、私の貯金はどんどんなくなっていきました…。

外食依存症になり体重が30キロ増えた

自分のためにお金を使えないこと、食事もほとんど食べられていないストレスが原因で私はクレジットカードが使えるお店で毎日のように食事を摂りました。ファミレスやコンビニがほとんどでしたが、1回7000円支払うほど大量に食べていました。今考えると外食に依存した過食症になっていたと思います。

体重も30キロ増えました。

お腹いっぱいになって、苦しくて仕方ない時に、苦しいことを忘れられる気がしていたのです。
それから毎日毎日、クレジットカードで食事をしていました。

クレジットカードが上限額に

収入がよかったので、クレジットカードの限度額は100万円でしたが、私は2ヶ月足らずで100万円を「食べて」しまったのです。
すべて食事に使っているのですから、100万円を食べたという表現は間違っていないのです。

カードが使えなくなって、私は焦りました。まさか100万円を食べ物に使ってしまうなんて、と。その場の会計は生活費として使う予定のお金を使って支払いをしました。

ここで、生活費が足りなくなってしまったのです。
本来であれば、生活費が足りなくなったら電話をして支払期限を待ってもらえばいいものの、私はクレジットカード会社が提供しているキャッシュローンに手を出してしまうのです。

初回から150万円の融資が

就職先が名の知れた会社だったこと、クレジットカードの支払いが毎月必ず行われていたことから、キャッシュローンで初回から150万円の融資をしてもらえることになりました。足りなくなった生活費だけをキャッシュすればいいものの、生活費+αの金額を下ろしては、私は外食を続けていたのです。

この頃には彼氏にお小遣いを月6万円ほど渡していました。キャッシュローンをしなければ支払えないという生活が破綻しているのに、それ以上食べているから6万円のお小遣いは安いと思っていたのです。

最終的に自己破産をすることに

それからは借りては返しを続けて、自己破産をすることになりました。
自己破産時は、

  • 楽天ローン150万円
  • 楽天クレジットカード100万円
  • 三井住友銀行カードローン:100万円
  • SMBCモビット:100万円
  • じぶん銀行:100万円
  • りそな銀行カードローン:50万

このくらいのお金を借りていました。合計で600万円ですね。
収入の3分の1しか借りられないと決まっているのですが、ローン審査を同時に申し込むと、現在の借入以外で組んでくれるのでかなり多く借りることが出来ました。

返済するつもりはあったのですが…、貸してくれた企業・銀行さんには申し訳ないと思っています。

100万円の借金はボーナスで返済

外食によって作ってしまった借金100万円ですが、私はあまり不安には思っていませんでした。なぜなら、ボーナス支払い日が近かったからです。
メーカーに就職していたため、ボーナスは当時80万程度もらっていました。
その金額で借金を返してしまえば、借金は20万円になり、返済も楽になります。

今思うのが、「来月に支払えばいいや」というこの考えこそが、借金地獄への入り口だったのです。

ボーナスを目当てに彼がカードで高価な買い物をした

ボーナスが出て、借金の額がグンと下がりました。
しかし、ここで問題が生まれてしまったのです。
同棲していた彼氏が、私のボーナスを目当てにして、クレジットカードで少し大きな買い物をしていたのです。

金額としては10万円。
私の100万円の借金とくらべたらとても小さな金額に思えました。
支払いができないとクレジットカードが止まってしまうと怒鳴る彼氏のカードを持って、家を出ました。
本来であれば両親に相談をしたり、ダメですが友人を頼ったりするかもしれませんが、クレジットカードで100万円の借金を作ってしまった私はクレジットカードに付帯しているキャッシングサービスを利用することにしました。

別途申し込みが必要だったので、電話とメールで対応。

すると、その日のうちに返事が返ってきました。
「100万円の融資が可能です」
その言葉を聞いて、胸が高鳴りました。「あと100万円使えるんだ!」と。キャッシングサービスもクレジットカードも、結局は借金をしているのに変わりはないのに、借金が増えすぎると「自分の貯金」と錯覚してしまうのです。

そうして、彼氏の支払いを済ませて、一安心しました。

利用上限を貯金だと錯覚していた

キャッシングサービスを利用したことにより、私には「クレジットカードの80万円」「キャッシングサービスの90万円」という借りることができるお金があったのです。

その日私は、再び食事に行きました。いつもはファミレスや吉野家など、多く食べても5000円程度にしかならない店を利用していたのですが、その日は焼き鳥が美味しい居酒屋へ行きました。

お金ならある、と思っていたので、ドリンクバーのごとくソフトドリンクを注文して、焼き鳥や刺身など、ファミレスにはないメニューをあれもこれもと注文していました。いつも食べているメニューに飽きていた私は、いろいろな種類ものモノを注文し、最後は鍋で締めました。

その日の会計は、一人で2万円でした。
もちろん、それをクレジットカードで支払い、私はウキウキしながら家に帰りました。お金があると、心にも余裕が生まれるのだと、彼氏が働いていないことも気になりませんでした。

仕事があって、美味しいご飯が食べられる。それだけでとてつもなく幸せでした。

食費で借金は300万へ

私が食べ物に使うお金はどんどん増えていき、気付いたら1か月でクレジットカードの利用上限に達していました。
80万円ものお金を、また食べてしまったのです。居酒屋に通い、毎日のように食べ続けていた結果です。

クレジットカードはリボ払いにしてしまえば、少額の返済で問題ないですし、キャッシングサービスもいくら使っても返済額が5000円で済むなど、借りる側への配慮がなされています。だからこそ、「頑張れば返せる」と思ってしまい、どんどん使ってしまうのです。

夕食で居酒屋に毎日通って高額な金額を支払っていた私ですが、日常的に食べるようになりました。毎朝コンビニで大量の食事を購入して、それを食べながら仕事に行ったり、仕事から帰ってきたらたこ焼きやアイスクリーム、ジュースを飲んだり、ポテトチップスなどのお菓子を食べるなど、エンゲル係数だけが上がっていきました。

そして、3か月後には、クレジットカードもキャッシングサービスも利用上限になってしまい、私は突然使うお金が無くなってしまったのです。
しかし、日常的に食べる行為をしていたため、我慢するという選択肢はなかったです。

私は「SMBCモビット」というキャッシングサービスを契約しました。
そして、3か月後には300万円の借金を背負ってしまったのです。

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