東京オリンピック「チケットの払い戻しはしない」の影響

2020年7月に開催予定であった東京オリンピック。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的蔓延により、その開催の行方が不透明になっています。
中止や通常日程で開催されなかった場合、現在販売済のチケットでの観戦は不可となるため、観戦チケットの払い戻しができるのかどうかが注目されていました。

観戦チケットの「払い戻しはしない」

3月18日に、新型コロナウイルスの感染拡大が原因で、東京オリンピック・パラリンピックが中止となった場合、払い戻しはできない見通しであると、大会関係者への取材でわかりました。

大会組織委員会が定める観戦チケットの購入や利用規約上、払い戻しの対象とならないとしています。
その規約とは「当法人が東京2020チケット規約に定められた義務を履行できなかった場合に、その原因が不可抗力による場合には、当法人はその不履行について責任を負わない」としたものです。

東京オリンピックのチケットの金額

東京でのオリンピック開催に日本中が盛り上がり、マスコミやSNSでも大きく取り上げられました。チケットの売り出しが開始された際には、こぞって購入抽選手続きをするといった現象が起こったのは記憶に新しいかと思います。

払い戻しが不可である可能性が高まった今、チケットの金額はいかほどのものだったのでしょうか。

一番高いチケットは開会式の30万円

一番高かった観戦チケットは、やはり人気の開会式の30万円でした。
次に高いのは閉会式の22万円。そして13万円の陸上、10万8,000円のバスケットボールと続きます。

他にも人気競技は5万円以上するものがあり、非常に高額です。更に一人で複数の競技の観戦購入した人もいるため、その支払い金額は相当なものであったと思われます。

コロナによる経済の悪化

現在新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を食い止める目的のため、小中学校の休校・外出を控える・感染者が出た地域や会社などは一定期間の閉鎖などの措置を取られるなどの対策が取られています。

これらの対策は必要であるといえる一方、経済を停滞・悪化させる要因となっています。今後オリンピックが中止となることで、経済悪化はさらに進むことが予想されます。

チケット払い戻し不可の圧迫

経済の悪化に加え、オリンピック観戦チケットの払い戻し不可が現実となった場合、個人負担は相当なものとなります。当然開催の有無にかかわらず支払い済であるため、出費に関しては変わりません。しかしそもそもは競技を観戦する権利を得るために支払ったものであるため、観戦できないとなるとただお金を払っただけになり、精神的負担や圧迫は計り知れないものになると言えます。

また、先程も述べた通り、一人で数枚のチケットを購入した人もいる為、その負担は想像に難くないでしょう。

日本でのオリンピック開催に否定的になる

新型コロナウイルス感染症への対策による経済の悪化、それに加え東京オリンピックの観戦チケットの払い戻しが不可となれば、今後日本でのオリンピック開催は歓迎されにくいものとなるでしょう。

あくまでも今回のウイルス蔓延は自然災害的なものであり、誰のせいでもないものです。しかし国民に課せられた経済の悪化とその負担を考えれば、仕方のないことと言えます。

東京オリンピック開催が決定し、開催歓迎に沸いた当時は現在のような経済の悪化はなく、チケットを購入者の経済状況も今とは違ったものだったと思われます。経済悪化が顕著になり、個人の経済的状況も変化しました。

東京オリンピックの開催がどうなるか、開催が中止になった場合にチケットの返金がどうなるのか、経済の状況がどうなっていくのか、今後の展開について気になるところです。

よく読まれている記事