新型コロナ自粛で増える空き巣。泥棒の侵入を防ぐにはどうしたら良いか

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、様々な自粛を強いられる中、窃盗や傷害、詐欺などの犯罪率が高まっています。中でも窃盗は急激に増えており、それぞれの家庭での防犯対策を見直す必要があると言えます。

急増している窃盗

現在窃盗は、新型コロナウイルス感染拡大後に急増している犯罪の1つです。
昨今の事情として、リストラや収入の激減などによって生活が立ち行かなった一部の人が、生活苦により犯罪に走るケースが見受けられます。

ほとんどの人は同じように生活に支障がでた場合でも、行政や自治体の支援を頼るなどして困難を乗り切ろうとしていますが、一部は犯罪に手を染めるようです。

それと同時にプロによる犯罪も横行しています。

休業中の店舗を狙う空き巣

最近では地方自治体の休業要請を受けて、営業自粛する店舗を狙った空き巣が急増しています。
休業要請により閑散とした飲食店街は人目につきにくく、営業自粛の貼り紙を出している飲食店は、人の不在がほぼ確実であることから狙われるようです。

4月26日には広島市で、飲食店の扉のガラスを割って侵入した男が、酒や食料品を盗んだ後にこの店舗のオーナーに向けて謝罪の言葉を記した「謝罪文」を残して立ち去るといった事件も発生しています。
このケースは生活苦による犯行であると思われ、今後もこのような窃盗事件は増えるものと思われます。

留守番をする子供と泥棒が鉢合わせる危険

小中学校が臨時休校になった当初、愛知県などで留守番をしていた子供が、空き巣狙いの犯人と鉢合わせるといった事件が相次ぎました。
いずれも留守番ができる小中学生が遭遇しており、子供に被害はなかったものの、財布やクレジットカードが盗まれていました。

子供が臨時休業で家にいたとしても、親は外出しなければならない場面は多くあります。
例えば以下のような場合です。

  • 在宅ワークできずに出社しなければない
  • 買い物に子供を置いて一人でかけなければなら居ない

最近ではスーパーも「家族の代表者のみ」での買い物を推奨しているため、留守番をする子供は多いと言えるでしょう。

やむを得ず留守番させなければならないことは仕方がないとしても、子供が犯罪に巻き込まれることは避けなければなりません。

空き巣を防ぐにはどうしたらよいか

大抵の場合、空き巣は窓やドアから侵入します。大抵の場合は、窓ガラスを割って鍵を開ける・ドアの鍵をピッキングで開けて侵入する等といった方法です。
そのため、窓ガラスや鍵周辺を中心に防犯対策を施すのがよいでしょう。

玄関

玄関の鍵に対する防犯対策は以下のようになります。

  • U字、チェーンロックを併用する
  • 玄関の鍵を二重にする
  • 玄関の鍵をディンプルシリンダー錠に付け替える

U字、チェーンロックを併用する

U字、チェーンロックは、すぐに開錠できてしまうことは以前から知られています。開錠方法はネットでも情報が溢れているほどです。
チェーンロックだけでは防犯には役立ちません。
しかし玄関の鍵をしっかりかけた上で併用することで、万が一扉の鍵を開けられた場合でも侵入までに時間を稼ぐことが出来ます。

玄関の鍵を二重にする

玄関の鍵を二重にするというのは、鍵を二つ付けるということです。鍵を二つ付けることは空き巣対策には効果的であるとされています。
先程も紹介しましたが、空き巣が玄関から侵入する場合はピッキングによって鍵を開けて侵入します。
ピッキングとは特殊な工具を鍵に突っ込んで開錠する方法の事です。
他にはサムターン回しと言う、ドアの横に穴をあけて鍵を開錠する方法もあります。

これらの方法は、1つの鍵を開錠するのに手馴れていても5分~10分弱程度かかるため、開錠に2倍の時間がかかる二重ロックの家は諦める傾向にあります。鍵が二つ付いていることは、外から見ればわかるので侵入の抑止力にもなります。

鍵をディンプルシリンダー錠にする

ディンプルシリンダー錠はディンプルキーとも呼ばれます。
通常よく目にするギザギザした鍵(ディスクシリンダー錠、ピンシリンダー錠)と違って、ギザギザはなく、表面に大きさの異なる穴のようなくぼみがついているのが特徴です。
複製には特殊な機材が必要なため複製しにくく、ピッキングもしにくいため、防犯性が高い鍵と言われています。

窓は大抵の場合一枚ガラスであるため、鍵をしていても専用のガラスカッターで穴をあけたり、割られることで簡単に侵入されてしまいます。
「鍵をしているから安心」とはいきません。

大抵の窓の鍵は、つまみをスライドして引っかけることで施錠します。このような鍵の場合、外側からガラスに穴をあけてしまえば、アイスピックのような固く細長い棒を差し込んで押し込むことで簡単に開いてしまうのです。

それでは窓にはどのような防犯対策を施せばよいのでしょうか?

  • 補助鍵・クレセント錠を付ける
  • 防犯フィルムを貼る
  • 防犯ガラスにする
  • 防犯ブザー・開閉検知センサーを付ける

補助鍵を付ける

通常の鍵の他に、サッシに鍵付き補助金具やクレセント錠(鍵付きクレセント)を取り付けることで鍵を開錠して窓を開けることを防ぐことができます。鍵付き補助金具やクレセント錠は、鍵を開錠して窓自体を開くことを防ぐためのものです。
これだけで万全であるとは言えませんが、開けにくくなる・防犯意識の高いことを見せつけることが出来る面では有効的であると言えます。

防犯フィルムを貼る

窓ガラスに防犯フィルムを貼ります。防犯フィルムを貼る事で、空き巣が窓を割ろうとしても簡単には割れなくなります。窓ガラスを割るのに時間がかかることがわかれば、空き巣が諦めて立ち去る可能性が高くなります。

補助鍵やクレセント錠と併用すれば、防犯機能が高まるでしょう。

防犯ガラスにする

通常の窓ガラスは一枚のガラスですが、防犯ガラスは二枚のガラスの間に丈夫な中間膜が挟まれていて、強度を高くしたガラスです。
防犯性が高く、ドライバーでこじ開ける「こじ破り」やバールによる「打ち破り」、バーナーによる「焼き破り」などにも強く作られています。

一般的な窓ガラスはハンマーなどで簡単に割れますが、防犯ガラスは割れにくく、穴があきにくいように作られています。
このため空き巣の侵入までに時間を稼ぎ、諦めさせる効果があります。

防犯ブザー・開閉検知センサーを付ける

防犯ブザーや開閉検知センサーを付けることで、開閉された場合や窓を打ち破られた際にブザーで侵入を知ったり、近所に知らせることができます。空き巣は音がなることで諦めて逃げる為、侵入を防ぐことができます。

ただし、それぞれの窓に設置するのは大変な作業であり、家の居住者自身にも負担があります。このため人目につきにくい裏手の窓や、庭に面した大きな窓など、ピンポイントに設置するなどすると良いでしょう。

その他の防犯対策

玄関や窓以外に、空き巣の侵入を防ぐ対策はどのようなものがあるでしょうか。

  • 家の周囲に防犯砂利を敷く
  • 防犯ライトや防犯カメラを設置する

家の周囲に防犯砂利を敷く

防犯砂利は通常の砂利とは違い、踏むと通常の砂利よりも大きな音が鳴る事が特徴です。
防犯砂利を敷く事で、泥棒が家の周りを歩くと音がなり、存在に気付く事が出来ます。さらに音がなるため侵入をあきらめて退散する可能性が高くなります。

ただしデメリットもあります。

  • 原料がガラス質なので、ケガをする可能性がある
  • 砕けやすいため入れ替えなければならない場合がある
  • 防草シートの上に撒く必要がある

防犯ライトや防犯カメラを設置する

防犯ライトは人が近づくと点灯するライトの事です。夜に空き巣が侵入を試みた場合に点灯するため、侵入を諦めさせる効果を期待できます。
防犯カメラは空き巣の様子を撮影できますが、ずっと撮影し続けなければなりません。しかしダミーの防犯カメラでも、犯罪の抑止力にはなりえるでしょう。

家族と防犯に対して話し合うことも大切

いかがだったでしょうか。

これからも増える可能性がある空き巣。財産や大切な命を守るためにも、防犯対策は万全にしておきたいところです。
紹介した防犯対策の他に、常日頃から家族とも防犯に対して話し合っておくことも大切です。
空き巣入らないように戸締りをしっかりする、知らない人がきたらドアを開けない、侵入された場合には逃げるなど、お互いの意見を出し合い、考えを共有しましょう。

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