新型コロナウイルス感染拡大防止のために発令された「緊急事態宣言」。
先の見えない営業自粛に追いやられた経営者や、収入が途絶えて生活に行き詰まった人たちの逼迫(ひっぱく)した状況が続いています。
増えつつある「自ら命を絶つ人々」
こうした中、自らの命を絶つ選択をする人も出始めています。
4月30日には東京都練馬区にあるとんかつ屋で火災があり、店主が全身にやけどを負って亡くなりました。遺書などはないものの、自分で油をかぶったと見られることから、自殺の線もあると見られています。
営業自粛により経営が悪化した末の自殺であると思われます。
5月9日には、JR北海道の普通列車に男性がはねられ死亡する事故がありました。付近に遺書があったことから自殺であると判断されました。
これら以外にも、日々自殺のニュースを目にする事が多くなり、現状の厳しさを物語っていると言えます。
営業自粛による経営難と収入の減少
自殺に至る原因は様々ですが、多くの場合はお金が原因であると考えられます。
店舗の場合は、新型コロナウイルス感染が始まった当初からの客足の減少に始まり、営業自粛要請によってさらに売り上げの減少などで立ち行かなくなるといった流れが出来上がりつつあります。
企業なども経営悪化から経営難となるケースが多く見られるようになり、それに伴い個人はリストラや収入減に陥り、生活がままならなくなるようです。
自殺しなくても助かる方法はある
自ら命を絶つことで苦しみから逃れれられると考えるかもしれませんが、自殺をせずとも苦しみから逃れる方法はあります。
現在国や地方自治体では、新型コロナウイルス感染症により経営や生活に行き詰った人たちに向けた支援制度が設けられています。自分に必要な支援を受けることで、支援金などを受け取ることが出来ます。
また、銀行やクレジットカード会社などでも支援策を設けている場合があるため、HPなどで調べてみると良いでしょう。
10万円を受け取る
特別定額給付金は、新型コロナウイルス感染症により収入に大きく影響が出た人が増えたことにより、一律一人当たり10万円を給付するとしたものです。
詳しくは地方自治体のHPなどをご確認ください。
家賃を払えない場合
会社の休業や突然の失業・廃業などによって、家賃を支払えなくなった場合「住居確保給付金」制度を受けることによって、家賃の相当額が補助されます。
受け取る事ができる金額や、受け取り方は以下の記事に詳しく記載しています。
会社が倒産して「給料が未払い」の場合
給料が支払われないままに、会社が突然倒産してしまった場合「未払賃金の立替制度」を申請することで、最大8割までの給料を取り戻すことができます。
これは倒産した会社の従業員に給料が未払いになる事を防ぐため、国が給料の一部を建て替える制度です。
会社が破産時に手続きを行う事もありますが、会社が申請しない場合は従業員が自ら行う必要があるため注意が必要です。
学費が払えない・奨学金が返せない場合
教育費をねん出できない場合、独立行政法人 日本学生支援機構では「在学中の学生への支援」と「奨学金の返済が厳しい人への支援」を用意しています。
在学中の学生への支援は以下の3つです。
- 給付奨学金
- 緊急採用(第一種奨学金)
- 応急採用(第二種奨学金)
奨学金の返済が厳しい人への支援は以下になります。
- 減額返還
クレジットカードの支払いができない場合
クレジットカードの支払いができない、遅れる場合などは、クレジットカード会社への交渉次第で支払いを待ってもらうことが出来る場合があります。
支払いを無くすことが出来るわけではありませんが、支払いに余裕をもたせることで、資金繰りの計画を立て直すなどで切る場合があります。
借金が返済できない場合
既にある借金の返済ができない・返済のめどが立たない場合は、債務整理を行う事で返済期間に余裕を持たせたり、返済額を大幅に減額で切る場合があります。
債務整理は借金の返済額や内容などによって方法が異なり、弁護士や司法書士に依頼して行います。
債務整理は以下になります。
- 任意整理
- 個人再生(民事再生)
- 自己破産
- 特定調停
債務整理の内容などは以下の記事に詳しく記載しています。
自殺せずに生活を立て直そう
いかがだったでしょうか。今回紹介したもの以外にも、生活保護を申請するなども打開策の一つです。
現在様々な分野で、新型コロナウイルス感染症によって経済的な影響を受けた方に向けた支援策が設けられています。
まずは調べる・相談するなどして自分に必要な支援を受けてください。
相談する事によって新たな打開策が見つかる可能性もあります。
命を大切にして、まずは誰かに相談して、今の苦境を乗り越えましょう。