【体験者のプロフィール】
- 性別:男性
- 年齢:27歳
- 職業:消防士
- 借金 : 250万円
妻の強い要望で結婚式を挙げる事に
私が結婚した当初は、式を挙げるという考えはありませんでした。一方、妻はいつも結婚式の情報誌や式場のカタログを見てニコニコしていたんです。
なので、私は妻に「結婚式挙げたいの?」と聞きました。すると妻は「今は妄想で我慢かな」と答えました。聞けば、以前から結婚式に憧れがあったらしいのですが、家計の事を考えれば優先すべきは結婚式ではないとの事です。
私たち夫婦は子供を授かった事をきっかけに結婚した、いわゆる「できちゃった婚」で、しかも双子です。その事を踏まえて家計の現状を考えれば、結婚式より子供の為にお金を使うべきと妻は判断したのでしょう。
ただ、私にもプライドがあります。子供を理由に妻の憧れだった結婚式を挙げないという選択はしたくなかったんです。だから私は妻に「結婚式くらい挙げられる。消防士を舐めるなよ」と言い、結婚式を挙げる事にしたんです。
思ったより高かった結婚式の費用
消防署の同僚や後輩先輩、更には上司からも結婚式に参加すると言われ、プライベートの友人を合わせれば私側だけでも20人は参加してくれる。
妻の方も20人くらいは招待したいとの事だったので、披露宴の会場規模は50人が入れる場所に決めました。
その他、衣装のレンタル代や料理、会場装花などなどを含めて見積もった結果、その額は300万円となりました。正直な感想を言うと「高いな」です。
妻も「うわぁ~」と予想外の値段だったというリアクションだったのを覚えています。
これでも結構切り詰めたつもりだったんですけど、やはり結婚式の費用は高いです。妻も「どうする?」と私に相談してきましたが、ここまできてやはり止めようなんてあり得ません。
私は300万円の見積もりで結婚式を挙げようと決断しました。
ブライダルローンで借金をする事に
妻も私も貯金が乏しかったので、多額な結婚式費用はブライダルローンを組んで支払う事にしました。ブライダルローンと言っても、正確には銀行の多目的ローンです。
借りた額は250万円、足りない分は私の貯金で補い、無事に結婚式を挙げる事ができました。
集まってくれたのは43人ほど。急遽参加できなくなってしまった人もいたのですが、職場仲間が披露宴でサプライズの催しなんかを開いてくれたりして、笑いあり涙ありの結婚式。
結果としては大成功で、私も妻も大満足でした。
ただ、問題は借金です。ご祝儀は大体140万円ほど集まり、それは全額借金返済に充てましたが、結局100万円以上の借金は残りました。
妻は家事と双子の面倒でパートに出られる暇はほとんどない。私一人の収入で家族を養うしかない現状に100万円の借金はかなりきつかったです。
結婚式でできた借金で生活はギリギリ
当時の僕の収入は26万円ほどで、ここから家賃と家族4人分の生活費が引かれます。そこから更に毎月4万円の借金返済となれば、生活はかなりギリギリでした。
妻もそれを察していて、いつも借金返済の事を気にしていました。「消防士をなめるなよ」と言い張って結婚式を挙げた以上、借金辛いなんて弱音は私のプライドが許さず、妻には「大丈夫」と言っていました。ただ、現状は本当にギリギリ。
結局、子供が1歳を迎えた頃に保育所へ入所させ、妻はパートへ出るようになりました。
もとは自分の憧れで挙げた結婚式、それでできた借金を全て夫に払わせる訳にはいかないときかなかったんです。
妻には専業主婦として子育てに専念して欲しかったんですけど、実際はかなり助かりました。妻の稼ぎだけで家賃分は賄えたので、この時点で借金返済による生活難は脱せたと思います。
妻の協力もあって借金は見事完済
妻がパートに出る前は、本気で弁護士に相談してみようかとも考えていましたが、そんな事もなく借金はなんとか完済する事ができました。
妻が協力してくれた事が一番大きかったです。
本来はご祝儀と夫婦の貯金で式を挙げるっていうのが正しい流れだとは思うのですが、私たち夫婦の場合は借金という形で結婚式を挙げました。
ただ、これに関しては一切後悔はしていません。最初は結婚式を挙げる気が無かった私が言うのもなんですが、結婚式を挙げて本当に良かったと思います。
ただ、それが原因で生活が厳しくなったというのも事実なので、子供ができた時点で真面目に貯金をしておけばよかったかなとも思っています。