【体験者のプロフィール】
- 性別:男性
- 年齢:45歳
- 職業:製造業
- 借金:600万円
- 対応方法:自己破産
借金があるのに会社からは退職を勧められる
情けない話、以前ギャンブルに熱中してしまった時期があり、私は600万円もの借金を背負ってしまいました。その後は弁護士さんの協力もあって借金の返済負担を減らしてもらう事ができ、私はギャンブルから手を引きコツコツと借金返済に努めていました。
そんな最中、私は職場の上司から会議室に呼ばれ退職を迫られたのです。理由は人件費削減による事業の回復、要はリストラです。
単純に「会社を退職してみてはどうか」と勧められただけなので普通に考えれば断ればいいだけなのですが、実際に退職を求められると断る事なんてできませんでした。
だって、退職をお願いされるって事は会社にとって私はいらないっていう訳ですから、そんなところに残れば肩身が狭い思いをするだけですし、邪魔者扱いされるのは目に見えて分かっていました。実質解雇です。
転職活動をするも職は見つからず無職に
上司からお願いされた退職を受け入れた私は、2ヶ月後に会社を辞める事が決まりました。
その間、私は新しい職を探す為に残った有給を使って必死で転職活動を始めたんですが、結果は惨敗。13社は受けましたし、中には非正規のものもありましたが駄目でした。
年齢的に転職は難しいみたいで、私と同じ状況にある会社の先輩や同僚も頭を抱えていました。中には家族をもつ人もいます。
ちなみに私は独身ですが、先述した通り借金があります。退職時も500万円の借金は残っていたので、転職にはかなり焦っていました。借金の原因が自業自得なのは分かっていますが、それを真面目に返済していた最中にこの仕打ち。いくら何でも酷すぎると、この時は神様とやらに怒りを感じましたが、どうする事もできず私は借金を抱えたまま無職となりました。
失業保険では到底借金返済は追い付かず
私の場合は退職理由が「会社都合」と認められた為、失業手当が退職から1か月後くらいで給付されるようになりました。期間も270日と長めです。
しかし、月額手当は17万円と決して高くはありません。
ここから家賃6万円、借金の返済額8万円が引かれ、残りは3万円。働いていた頃は給料が30万円はありましたから、ギリギリではありましたが生活はできていました。しかし失業後はどう足掻いても借金の返済なんてできる余裕なんてありません。
転職活動はしていましたが、いずれも私を正規で雇ってくれる会社は現れませんでした。家賃の負担を無くすためにホームレスになる事も考える程に追い詰められた人生最悪の状況です。
借金の返済はできず、自己破産を決意
借金の返済はおろか、国保や税金も支払えなかった私はこの先どうすればいいのか本当にわからなくなっており、命さえも投げ捨ててしまおうかと考えていました。
そんな絶望的な状況下で私が見つけた打開策が自己破産です。私と同じく会社から退職を勧められた同僚が自己破産をしたという噂を聞いて知りました。財産は失うものの借金返済の必要はなくなると知った私は、もう自己破産しかないと考えて弁護士さんに相談しました。
無職で貯金もなく借金も払えない私の状況を聞いた弁護士さんからも自己破産を勧められました。
特に予備知識もない状態で相談したので、最初は自己破産の依頼費用に驚きましたが、もうこれしか生きる道がなかった私は費用を分割払いという形で自己破産の依頼を弁護士さんに依頼しました。
自己破産をした後の生活について
ギャンブルの借金は免除されない可能性もあると弁護士さんから教えられたので、正直心配な部分はありましたが、依頼から8か月近く経った頃に無事手続きが完了したとの連絡がありました。
破産というくらいだから、家具家電全てを失い真っ新な状態にされる事を覚悟していましたが、意外にも失ったのは自動車くらいで、その他のものは処分されなかったです。
現在は弁護士費用の支払いが残っていますが、それは月に1万円に満たないほどで、以前よりも生活はかなり安定しています。
失業手当の給付期間が満了するギリギリで正規ではありませんが仕事を見つける事もできました。
今思えば、10年以上も務めた会社から捨てられて借金地獄に陥るなんて思ってもみませんでした。
今後の事を考えてなかったずさんな返済計画で多額の借金を背負ってしまった事は、本当に愚かな行為だったと今は深く反省しています。