【体験者のプロフィール】
- 性別 : 男性
- 職業 : 営業職 正社員
- 年齢 : 28
- 借金 : 450万円
- 対応方法 :任意整理
私は、大学を卒業し社会人になって約3年半で借金を450万円以上つくってしまい、苦しみ悩んだ末に、司法書士の先生にお世話になり任意整理しました。
現在は、任意整理したおかげで普通の生活を送りながら無理なく返済を続けられています。どのようにして、借金が膨らんだのか、任意整理した結果何が変わったのか、お話したいと思います。
私の借金の理由は、単純なる浪費です。
パチンコ等のギャンブルは基本的にやりませんし、FX等の投資に失敗したわけでもありません。
1万円家賃が高い部屋に引越した
新卒で入社した会社は大企業ではありませんでしたが、東証一部上場の優良企業でした。大学から一人暮らしをしていたのですが、社会人になり、もう少し良い家に住みたいと1万円ほど家賃の高い家に引越ししました。
住宅手当はなかったので、家賃を含む固定費を給料の手取りから引くと、7万程度しか残りませんでした。
100万円の定期預金とセットにした総合口座
普通に考えれば、そんな状況でお金をたくさん使わないと思います。
ただ、私には祖父から大学の卒業祝いでもらった100万円の定期預金がありました。散在しないようにと定期口座に預けたまでは良かったのですが、クレジットカードの引き落としに設定していた普通口座と、セットになる総合口座にしてしまったのです。
これにより、クレジットカードを使いすぎて、引き落とし金額が、普通口座の預金額を越えても、定期預金があるので問題なく引き落とされるのです。この現状が起きると(自動借り入れといいます)普通口座の残高はマイナス表示となるのですが、なんとなく実感が沸かず、自分のお財布事情を見失ってしまいました。
残金10万円で消費者金融に手を出した
さすがにこれはまずいなと思い、定期預金を解約したときには、既に残り10万円程度となっていました。
そもそもかなり節約しないと、プラスにならない程度の給料だったにもかかわらず、少し貯金があるという気持ち的余裕から、浪費する生活がベースとなってしまい生活レベルを落とすことを躊躇った私は、次のボーナスで全額返済すればいいやと思い、消費者金融で初めての借金をしました。
膨らみ続けた借金、転職を決意
その後、一度してしまった借金が減ることはほとんどなく、順調に増え続け、借入の限度額が来ると、他の消費者金融から借りるというのを繰り返していきました。その間、何か大きな買い物をしたわけでもなく、ギャンブルにハマったのでもなく、ただ単に、日々の生活と趣味に節約せずにお金を使っていった結果、借金が増えていったのです。
鈍った金銭感覚
ちなみにその時私が熱中していた趣味は、Jリーグ観戦です。好きなチームを追いかけ日本全国旅をしていたことは事実なのですが、試合は週1回ですし、移動も夜行バスやLCCをメインに利用していた為、一回一回の旅に莫大な金額がかかっていたわけではありません。
ただ、本当にお金がないから我慢するという感覚が欠如していました。
400万に膨らんだ借金とリボ払い
社会人3年目の秋には、借金は400万円ほどまで膨らみ、クレジットカードの支払いにはリボ払いを使いはじめて、完全に首の回らない状況となってしまいした。
その頃私は、転職を決意しました。理由としては、より稼げる会社に行きたいという思いもあったのですが、節約するために、生活をかなり変える必要があり、周りにそれも勘づかれたくないという思いもありました。
転職後、ストレスからアイドルにハマる
冬頃には無事に人材系の会社に転職することができました。ベースとなる給与は横ばいだったのですが、目標を達成するとインセンティブが支給され、昇進も早いのが特徴の会社でした。
そこの会社では、毎日数字で怒られ、8時に出社して23時に退社する生活でした。期待していたインセンティブはそれなりに得られたのですが、転職して最初のボーナスはもちろん減額されるので、結果的に収入減となっていました。
月100時間超の残業と地下アイドル
そんな中で、月100時間を超える残業をして疲れ果てていた私は、アイドルオタクをの友人に誘われて、某地下アイドルのライブに通うようになりました。
最初はたまにライブを見に行き、握手やチェキ撮影などもかなり控えめにしていたのですが、仕事でのストレスから、その頻度は上がっていきました。
毎週1万以上出費してチェキ撮影
最終的には、毎週土日ライブにいき、チェキを撮るという生活となっていました。ちなみにそのアイドルはCDを4枚購入することで、チェキ撮影が可能でしたので、最低でも毎週末1万円以上は使っていました。
画像は当時購入したCDです。チェキ撮影をしたいがために購入したものなので、同じCDが何十枚と入っています。もちろん実際に聴くのは1枚。他は全て未開封のままダンボール箱に入れたままです。
写真はダンボール一箱だけですが、他にも何箱も開けてもいないダンボール箱があります。
完全に返済不能に。任意整理を決意
400万円の借金をかかえた私がそんな生活を続けられるはずもなく、社会人4年目の秋ごろに、借金の当月分の利息すらも返せず、クレジットカードの利用可能枠もほぼ0となってしまいました。
司法書士に相談して返済の催促から解放された
親に土下座するか、自殺するかと考えてしまうほど、毎日毎日借金のことで頭がいっぱいで仕事もはかどらなくなった私は、躊躇しつつも、もうこれしかないと思い、任意整理をすべく司法書士の先生を訪ねました。
司法書士の先生には軽く叱られましたが、手続き自体は簡単に進み、その日からクレジットカードや消費者金融の返済の催促から解放され、少し気持ちが楽になりました。
返済の始まり
任意整理した時点での借金の総額は450万円程度で、2ヶ月後からまずは月5万円返済を4ヶ月、その後は月7万円返済で、約5年間の返済計画を立てていただきました。
任意整理した時点では、ほぼ一文無しだった為、最初の数か月は返済が苦しく、減額をお願いしたこともありましたが、司法書士の先生と相談しながら、ようやく私の借金返済生活がスタートしました。
再び転職し、安定した生活を得る
任意整理を行った3ヶ月後に再び転職し、給与は下がりましたが、独身寮のある会社に就社することができました。これはもちろん収入も大切ですが、絶対的に固定費を減らすことが、安定した返済への近道と考えた為でした。
固定費の見直しと食費を抑え込む
再転職後の半年間は給与も下がり、ボーナスも出なかった為、約束の月7万円が返済できない月もありました。しかしその後は、家賃以外の固定費もすべて見直し、食費も徹底的に抑え込むことで、必要以上に人付き合いを制限することなく、安定して返済できるようになりました。
家計簿のコツ
生活を安定させるコツとして、細かく家計簿をつけるようにしています。
日割りで事前に予算を立てておく
私は、エクセルを使い、日割りで事前に予算を立てておき、毎日収入支出を記録しています。これにより、何にどれだけお金を使っているかがわかり、節約しやすくなりますし、今お金を使うことで、半月後や1ヶ月後にどんな影響があるかも可視化することができます。
家計簿は今でもつけており、200万円程度の返済を終えていますが、毎月順調に返済しつつ、50万円ほど貯金もできて、安定した周りと何も変わらない生活を送ることが出来ています。
まとめ
20代前半で借金の沼にハマってしまった私ですが、任意整理した今では、ほとんど不自由のない普通の生活をおくることができています。
今振り返れば、もっと早く任意整理しておけばよかったなと後悔しています。