今の収入では、とても返済しきれないほどの借金を抱えてしまい、借金苦に陥ることで「不安」や「ストレス」が原因となって「うつ病」を発症してしまう、という人もいるようです。
うつ病になると会社に通うことができなくなり、仕事ができない状況が続き、お金を返したくても返せないという悪循環に陥ってしまいます。
そうなると余計に不安な気持ちが募るばかりで、精神的にも辛くなるでしょう。
そんな「借金苦」と「うつ病」の二重苦から解放されるために、現時点でできることやその対策法、うつ病の人でも受けられる公的制度について紹介したいと思います。
少しでも借金やうつ病から解放され、元の生活に戻れるように動き出しましょう。
借金苦による「うつ病」が疑われる具体的な症状とは
借金の返済に悩み苦しむ日々が続くと、酷いストレスのためにうつ病を発症することがあります。
このうつ病とは、心と体に以下のような症状が現れる列記とした病気の一種で、一度かかってしまうと治療が困難な病気と言われています。
具体的な症状としては、心の症状として不安や焦り、思考力や集中力の低下、意欲の低下、自分を責めてしまうなどが挙げられます。
そして体の症状としては、疲労感や倦怠感、眠れない状態が続くといった睡眠不足、息苦しくなったり頭痛などの体の痛みが生じてきます。
ここまで来ると働けない状態になってしまうため、休職や失業を余儀なくされてしまったり、返済能力がなくなることから余計にストレスを感じてしまうことになり、社会復帰ができないといった悪循環に陥いることもあります。
このような症状が出た場合には、うつ病と借金苦の両方に対してそれぞれ対策を行う必要があるでしょう。
もし借金が原因でうつ病を発症している時には、自分だけで抱え込まずに行政や専門家に相談して、解決策を考えることが大切です。
借金苦による「うつ病」から立ち直るためには
まずは「借金苦」と「うつ病」をそれぞれ解決して、社会復帰を目指すところから始めましょう。
そのためにまずは、うつ病の治療を受けることが先決です。
うつ病かもしれないと気付いたり、誰かに言われたら、焦らずに病院の精神科や心療内科を受診してください。
そこでうつ病の診断が下りれば、薬の服用や認知行動療法と呼ばれる、うつ病に適した治療法を行ってもらえます。
うつ病と診断されれば、「精神障害者保険福祉手帳」の交付を受けることができ、様々なサービスの利用がしやすくなるというメリットもあります。
例えば、障害者トライアル奨学金という給付金の支援対象者になる可能性が出てきます。
所得税や住民税が控除されることもありますので、確認しておきましょう。
社会復帰に向けて、再就職のためのリハビリを行う復職支援プログラムを受け、社会復帰とうつ病再発の防止を目指すことも可能です。
仮にうつ病になって働けなくなってしまった時には、うつ病手当という制度もあり、申請が通れば給与の67%を支給されることもできます。
まずは借金苦によるうつ病から立ち直るために、今できることをゆっくりでいいので動いてみましょう。
借金を返済するために「今」すべきこと
借金苦によるうつ病から立ち直れるようになったら、次は「借金」を返済するために今できることについて知っておきましょう。
生活保護を利用して生活費を支援してもらうという方法もありますが、借金があると審査を受けても落とされてしまうことがあります。
そこで返済能力がなく生活に困っている方は、まず債務整理を検討してみましょう。
債務整理とは、返済以外の方法を使って借金を減額したり、借金そのものがなかったことにしてもらえる、とても有り難い手段の総称です。
債務整理には、自己破産や任意整理、個人再生といった3つの方法があります。
自己破産 | 返済義務を全くなくす |
---|---|
任意整理 | 借入額を減額され、債務者との話し合いだけで手続きできる |
個人再生 | 支払い義務は残るが借入額の1/10まで減額する |
この中から適切な方法を選ぶことで、借金を整理することができます。
まとめ
借金苦とうつ病という二重苦で悩みを持つ方は、まずは社会復帰に向けてそれぞれの解決策を行う必要があります。
まずはうつ病なのかの診断を受けること、そして受けられる制度は利用すること、これから借金をどう返済していくべきか具体的な解決策を実践していくことが大切です。
無理して一人で解決しようとせず、専門家に相談して、今の状態から少しでも改善していくことがお勧めです。