大学生になると中学から続いた受験という目標がなくなり、自由に時間が使えるという感覚が生まれます。もちろん大学生も勉学に励む必要はありますが、それさえも自分の都合に合わせることができてしまいます。時間的な余裕が生まれると必要なのがお金ではないでしょうか。
自由になる分支出も増えがちです。しかし学生である場合の収入は、親からの仕送りとアルバイトのみである場合が多いため、足りないと感じる時もあるかもしれません。そんなときに学生だけが借りることができる学生ローンの存在を知った場合、便利だと感じる人は少なくないのではないでしょうか。
しかしこの学生ローンも立派な借金であることは間違いないため、借りるときにはしっかりと返済方法を考える必要があります。
学生ローンとは
学生ローンとはどのようなものでしょうか。
学生ローンは、学生を対象にした金融機関のことで、端的に言えば借金ということになります。
一般的にお金を借りる場合、収入や使用目的などを問われ、その内容に見合った金額を借りることが可能となりますが、学生ローンの場合は以下のようになります。
- 借りられる金額は20万円または年収の1/3まで
- 使用目的を問われることはない
- 学生証と身分証明書があれば借りることが可能
このように簡単に借りられるのが学生ローンです。それは学費や生活費といったすぐに必要な資金のために、利用できるようにするためという理由があるからです。
学生ローンは何歳から?年齢制限はあるの?
学生ローンは何歳から借りられるのでしょうか?
18歳以上の収入のある学生です。18歳未満の場合はたとえ収入があったとしても借りることはできません。
20歳未満の場合は原則として親の同意書を求められます。そして会社によっては20歳以上で収入がある学生の場合のみといった、年齢制限を設けている場合が多いため、20歳以上にならないと借りることができないと考えた方が良いかもしれません。
20歳以上の場合は同意書は必要なくなり、借りやすくなります。
学生ローンのメリット
それでは学生ローンのメリットですが、先ほども触れましたが審査が厳しくないことがあげられます。学生であり身分が証明できれば、週に数日だけのアルバイトであっても融資が受けられます。
- 融資までがスムーズでスピーディーであること
- 自宅に利用明細書が届かないもしくは届かないようにすることが可能
- 親にバレにくい
- アルバイト先にも問い合わせされることもない
このようなメリットがあり、借りたいと思えば借りることが可能です。
学生ローンのデメリット
これまで学生ローンの良いところばかり紹介しましたが、デメリットもあります。
- 金利が高い
- 返済が遅れると督促状などが自宅に届くことも
- 融資額の限度が他の借金よりも低い
どれも学生相手の借金であるということが理由となります。学生向けなので融資額限度が低め、融資額が低いために金利が割高、返済が滞ると自宅へ通知して返済を促します。
学生ローンの落とし穴
学生ローンは、借金です。この認識が薄いのが学生ローンの落とし穴と言ってもいいでしょう。借金であるということは、返す必要があります。それゆえに、返済計画が必要となるのですが、そういったことを考える前にお金を借りてしまうので、返済が難しくなるという落とし穴に陥ってしまうのです。
足りないお小遣いを補うといった、安易な考えで学生ローンに手を出す人も少なくはありません。学生の場合、収入はアルバイトと仕送りのみであることが多いため、学生ローンを利用する場合は返済計画を慎重に考えた上での借り入れが必要です。
借りやすさ
借金であるのに安易に学生ローンを利用してしまう落とし穴のひとつに借りやすさがあります。
借りにくいということであれば、それ自体が借金をする障壁となるのですが、学生ローンはむしろ借りやすいため、落とし穴にはまりやすいのです。
お金が足りない → 簡単に借りられる → 借りる額が少ない → すぐに返せばいい → またお金が足りない → 返せない
借りやすさは、大学生がこんな悪循環に陥るきっかけでもあります。これは学生ローンのメリットである部分が、返済することが難しい学生を作ってしまう一因でもあります。学生が気を付けなければならないポイントです。
返済しにくい環境
もう一つの落とし穴は、返済が難しい環境であるということです。
収入が社会人のようにあるわけではない学生は、返済能力は小さいはず。ギャンブルのために学生ローンを利用したような原因であれば、親にも言い出しにくくなおさら返済が難しくなる場合があります。
その場合は、上記でも触れた悪循環にはまりやすく、この循環を断ち切るには収入を増やして余裕を作ることが不可欠なので、環境を変えない限り返済は難しいと言えます。
学生の場合には、アルバイト収入を増やすか仕送りを増額してもらうほかないので、借金の返済には不向きな環境であり、借金を抱えることは避けなければなりません。
学生ローン返済困難に陥った時
それでは学生ローンの返済が難しくなった時には、どのようにすることが良いのでしょうか。
第一選択は周囲に助けてもらう
間違いなくこの方法が第一選択です。代わりに返済してもらうことを目的とするのではなく、正直に周囲の人に相談し、アドバイスをもらうことです。一人で悩んでも考えても、さまざまな案は思いつきません。ただこの時にはなるべく親しくて秘密を守ってくれる人を選んで相談することです。
相談内容は、どのように親に援助をお願いしたらいいかです。状況を複雑化しないようにお金を借りるのは、身内だけにしておくことが賢明です。もちろん直接親に相談ができればスムーズですが、仲間に相談することは大きな支えになります。
最終手段は債務整理
周囲や親にも相談できない場合は、専門家である司法書士に相談しましょう。債務整理である、任意整理を利用して今後の支払い方法を交渉してもらうことで完済を目指しましょう。
任意整理の特徴
- 手続きが簡単
- 交渉で返済方法を変更してもらう
- 任意整理後の利息を帳消しにしてもらうことが可能
- 原則3年(36回)以内に返却する
- 他人に任意整理していることがばれない
- 信用情報(ブラックリスト)に記載されてしまうのである一定期間はローンやクレジットカードなどを申し込めない
このように完済に向けてスムーズなことが多いため、返済が難しい場合に利用されることが多い方法です。しかし、学生から社会人となった時にクレジットカードなどを申し込めないデメリットがあるということは、支障をきたす可能性があるということも理解しておく必要があります。
まとめ
学生ローンについて紹介してきました。
結論からいうと、借金に困ったら一人で問題を抱えずに早目に相談することです。間違っても返済のために、知り合いにお金を借りることは、お互いの関係を損なう以上に大きな損失となりかねないのでやめておきましょう。
親にも相談できない時は、知り合いではなく専門家へ。司法書士は、さまざまな借金問題をスムーズな方向へ導いてくれます。しっかりと借金と向き合い、司法書士とともに完済へと進んでいくことがベターな選択となります。
ベストな選択もしくはベターな選択で、問題解決&借金完済ができることが最善な方法。借金を抱えた時点で、悪循環の始まりとなり早期に抜け出すための手段を考える必要があります。だからこそ借金は、抜け出す方法が見つからない場合は抱えてはいけないのです。しかしどうしても仕方なく、抱えてしまったときには専門家である司法書士への相談をおすすめします。