私は以前借金を抱えていました。借金の原因は今考えるとバカな理由です。
社会人になって一人暮らしを始めた時に、今まで親に管理された貯金を自由に使えるということで、貯金以上のお金を使ってしまったことです。来月に返せばいいやとカードで散財をしてしまい、結局返せず借金をしてしまいました。
最終的に任意整理をすることで借金は完済しました。その借金を背負っていた時期を振り返って、当時のことや思ったことなどを記載したいと思います。
食費を切り詰めても良い事は1つもない
自分で借金を抱えで実感したことは、精神的にはもちろんのこと身体にもよくないということです。借金の返済が難しくなるのは、ただお金を返すのが大変なだけではなく、精神や体調を崩すなどの弊害が何重にも重なって、最終的に返済不能状態となることも多いと感じました。いわゆる「詰む」状態です。
体調を崩して収入も減るという悪循環
借金をして最初に手っ取り早く削れる出費は食費だと思います。
私は当初3万円食費に使っていましたが、借金をしてからは食費に1万円も使うのが惜しいと思うようになりました。食費を切り詰めに切り詰め、食材を工夫するでもなく、ただ食べる回数を減らし栄養価の少ないものを食べていました。
すると当たり前ですが偏った栄養バランスになってしまいます。そのため身体に支障が出て仕事の質が下がり、収入が減るといった悪循環に陥りました。
食事がただにカロリー補給に
私の場合は主に鶏胸肉とモヤシとで生活していました。
調理法は炒めたり蒸したりと色々試しましたが、毎日同じ食材を使用しているので味付けを変えても飽きてしまいます。しかし食べなければ生きていくことが出来ないので仕方なく毎日のように食べていました。これは日々の生活のモチベーションをかなり下げることになりました。本来食事は楽しむもので、ただの栄養補給ではないと思います。しかし当時の私の食事は間違いなく必要最低限のカロリー補給でしかありませんでした。
2ヵ月で12キロ痩せた
その結果私は12キロ痩せました。ダイエットしている人からしたら羨ましい話かもしれませんが、私にとってはとても辛いものでした。
しゃがんで立ち上がったら貧血でくらくらしたり、冷え性になったり、寝つきと目覚めが悪くなかなか疲れが取れなくなってしまいました。髪の毛がいつもよりも多く抜けたりもしていました。
医療費が3万円かかった!!
この生活が2ヶ月ほど続いた時に、私は栄養不足と貧血で病院で検査を受けることになりました。出費が嫌で、できれば病院には生田良くありませんでしたが、もう今病院に行かなければ、明日は動けないかもしれないといった状態にまでなっていました。
検査の末、点滴をされることになりました。結果、体調を崩すばかりか余計な医療費まで払わなければいけなくなりました。私が借金をしていた時は2ヶ月で3万円ほど病院代に使いました。これは健康を維持できていれば払わずに済んだ出費で、医療費で3万円も使うくらいなら、ちゃんとした食事に3万円つかったほうがどれだけ有意義だったかとひどく後悔しました。
やはり体調維持のためにも食費は削ってはいけないと実感しました。
貧乏だった時に重宝した食べ物
病院のお世話になってからは、少しだけ健康に気を遣い、一日一食納豆とバナナを一本食べるようにしました。納豆一パック30円とバナナ一本30円ほどなので一日60円、一カ月1800円ほどで栄養を摂取することが出来ます。
かなりおススメです。
借金をして感じたストレス
借金をして一番大変だったのが日々感じるストレスです。
普通に生活していれば感じる事のない感覚のストレスを借金している時に感じました。
夜眠れなかったり、食事が喉を通らなかったり、少しでも考え出すと不安になって気分が悪くなったりしていました。胸が押しつぶされるような不安に震えて布団で震えた夜の事は、今思い出してもゾッとします。
今までは特にストレスを感じてもストレス発散のために運動をしたり、友達と食事に行ったりしてストレスを発散していましたが、お金が無いのでストレス発散も出来ませんでした。
四六時中借金で頭がいっぱいだった
私は借金がある時の間は何をしている時も借金のことを考えていました。
食事の時は今日の食事をいかに節約するか、仕事中はあと何回出勤したら借金が払えるか、支払いをしたら来月の生活費がピンチになるなど様々な悩みを抱えながら生活していました。
特に借金の事が気になるのが寝ようとしている時で、毎日のように求人を確認したり、知り合いに日雇いの仕事がないかの連絡をしていました。
借金が増えれば増えるだけストレスも増える
私は借金の金額が最高で50万円まで大きくなってしまいましたが、10万円の時と50万円の時とのストレス値は全く違います。10万円の借金は私の中でその月のうちに返済できる金額で、50万円だと返済するのに3カ月近く掛かってしまいます。
そして返済したとしても、その月に生活できるだけのお金が残らないため、常に不安とストレスを抱えていました。先の事ばかり気になるようになり、借金が増えるにつれ不安が大きくなり、日常生活や仕事に大きく影響するようになりました。
すぐに返せない金額の借金は長期的にストレスや不安を感じ続けることになるので、計画的にお金を借りるようにしなければならないと感じました。
借金がある時と無い時のストレスの差
借金がある時は常にストレスを抱えていました。気持ち的に引きこもりがちで、今の自分の現状を知られたくない思いから、人に会いたくないと思っていました。そして常に自分への罪悪感を強く感じていました。
借金があることに負い目を感じていた私はとても内向的になりどんどん社会から孤立していたと思います。
借金がある時は、不安から夜眠ることが出来ず毎日疲れた状態でした。
しかし、借金を返済してからは、胸の重いつかえが取れて夜もゆっくり寝ることが出来るようになりました。以前では考えられない事です。
人に相談することの大切さ
以前のように不安が襲ってきそうな時には、家族や友人と話すようにしています。結果日常生活でストレスを感じることが減り健康に生活できています。
今では人に相談することは大切なことなのだと実感しています。身近な人に相談するのをためらっている方は、私のように専門家に相談するのもいいかもしれません。
人付き合いの変化
先程も書いた通り、私は借金をしてからあまり人に会わないようにしていました。
借金する前は友達と食事に行ったり、お酒を飲んだり、旅行に行ったりとお金のかかる交友関係をしていました。当然ですが借金をしてお金が無くなると今までと同じように交流することが出来なくなりました。
彼女との別れ
最初に10万円借りた時はすぐに返済できる見込みがあったため、誰にも報告や相談はしていませんでした。しかし、返済が滞りがちになると彼女から様子がおかしいと言われ、その時に初めて彼女に報告しました。
その時に彼女に怒られて別れを告げられました。その時に彼女が言っていたのはなぜ相談をしなかったのかという内容でした。借金をする前に相談や、借金があることを正直に話していれば、お互いに不審な気持ちにならずに済んだのではないかと思います。
親族との付き合いの変化
両親から借金だけはするなと教えられて育った私は、借金が出来てから両親に会うのが気まずくなり、実家に帰る事がなくなりました。
親戚に会うことも無くなりました。両親に借金があることを報告した時に、両親から他の親戚に絶対言うなと言われていたためです。そもそも借金があることを負い目に感じていた私は、自分から連絡することが出来ませんでした。
しかし後日母から一部の親戚にバレてしまい、あからさまな親戚の態度の変化に自業自得とは言え酷く傷つきました。借金を完済した今もその親戚とは疎遠になっています。
借金返済後の交友関係
借金を返済してからは、今まで一緒に遊んでいた人とまた遊ぶようになりました。今まで疎遠にんしていた私の方から連絡すると、以前と同じように仲良くしてくれて、相談にものってくれました。私は借金を抱えたことで負い目に感じ、返済後もしばらくは仲の良かった人たちと距離を置いていましたが、連絡をして会ってみると皆私のことを心配してくれていました。
借金をしたことで去っていった人たちも多いですが、また元のように接してくれる人たちもいることに、当時は心から感謝しました。
借金していた時を振り返って
借金をして、色々なことがありました。
借金は上手く使えば有効的ですが、私は自分のお金や対応のまずさから借金地獄に陥りました。結局得たものよりも失ったものの方がはるかに多かったです。
今振り返ってみると、計画性がなくて返済できなくなるまでになってしまった自分が悪いのですが、以下のようなことが起こりました。
- 体調を崩した
- 病院の費用がかかった
- 精神状態が悪くなった
- 仕事のパフォーマンスが低下した
- 人間関係が悪化した
これを見てもやはりいいことは一つもありません。今回のことを教訓に、これからは借金に頼る事のない生活を送ろうと思っています。