返済できない750万円の奨学金|減額返還制度で返済額を半分にした

【体験者のプロフィール】

  • 性別:女性
  • 職業:公務員
  • 年齢:24歳
  • 借金:750万円
  • 対応方法:減額返還制度の利用

奨学金の返済負担は思いのほか大きかった

うちの家庭は決して裕福なものじゃなかったし、私が高校生の頃、父はリストラされてフリーターになっていた。
だから学費が払えず、奨学金を頼るしかなかったんです。

その結果、高校2年生から大学4年生までの学費やら何やらを奨学金で賄い、合計でざっと750万円ほど借りていました。
学生時代は毎月何もしなくてもお金が振り込まれる便利な仕組みだなんて思っていましたけど、社会人になってからこの奨学金に地獄を見せられました。

大学卒業後、私は田舎の市役所に就職。公務員になれば生活は安定なんて言われていますけど、そんなものは幻想。
実際の私の初任給は月17万円ほどで手取りは13万円です。
そこから家賃や食費、生活費が引かれ、更に奨学金の返済額3万円が重くのしかかる。
結果、手元にのこるのは2~3万円ほど。ここから趣味や友人と遊ぶお金が引かれ、給料日前にはもうほとんど手元にお金はない状態でした。

生活費以外の出費も重なり、さすがにマズいと感じる

手取り13万円でも何事もないいつも通りの月であれば、何とか生活はできた。
しかし、そんなのが毎月続く訳もなく、生活費以外の出費が発生する月もあります。

例えば車関係のお金、車税や車検代、その他医療費。眼鏡を壊しちゃった時も、新品を購入したせいで生活が苦しくなりました。
どうしょうもない時はカードローンから現金を引き出し、翌月、翌々月は貧困生活を耐えるしかなかったです。

公務員だから数年後は給与が上がって楽になる!そう強く思ってはいましたが、現在の生活が苦しすぎて、さすがに何とかしないとマズいという気持ちが日々強くなっていきました。
副業も考えたんですけど、公務の遂行に支障をきたすとして、公務員のダブルワークは法律で禁止されている。
この当時は本当に最悪の状況でした。

債務整理も考えたが、それはできなかった

借金の負担を減らす方法として債務整理っていう手続きがあるのは知っていました。
私の勤めている市役所に借金の相談窓口とかあるので、たまに耳にしていたんです。

最初は私も債務整理で奨学金の負担を減らそうかとも考えていました。
ただ、弁護士に無料相談した結果、奨学金の債務整理には色々とデメリットがあって断念したんです。
まず、もともと金利も低く返済期間も長い奨学金に任意整理は向かないらしいんです。
むしろ返済期間が短くなって逆に負担となる可能性もあるとか。

他の個人再生や自己破産は、保証人の親に借金の負担がのしかかってしまうので、それだけは避けたかった。
そもそも、公務員の私が個人再生とか自己破産というのは少し気が引けました。
職場の人にバレる可能性もありましたし。

減額返還制度を知る

弁護士の方に相談した時、「奨学金の減額返還制度を利用できるんじゃない?」とアドバイスを頂きました。
聞けば、条件を満たせば奨学金の毎月の返済額が減るんだとか。

自宅に帰って早速調べてみたところ、私は減額返還制度を利用できる人の条件を満たしていました。
一回の申請につき減額は1年適用され、再申請すれば延長する事もできる。

であれば、私が昇給するまで減額返還制度を利用する事ができれば生活を安定させる事ができるかもしれない。
手続き方法もそう難しいものではなく、ホームページにある奨学金減額返還に関する申込書をダウンロードし記載、その他必要な書類を添付して日本学生支援機構に送付するだけで手続きが完了する。

私の場合は手っ取り早く手続きを済ませる為に奨学金の相談センターにも問い合せしました。

奨学金の返済額が半分になりました

減額返還の申し込み後、無事私の提出した書類は受け付けられ、後日自宅に奨学金減額返還承認通知が届きました。
その月から見事に返済額は今までの2分の1に減額されていたので、この時は肩の荷が下りた気分でほっとしました。

ただ、生活が大幅に改善されたという訳ではありません。返済額が1万5000円ほど減っただけですからね。
今でも節約生活は続いています。

あと、返済額が減った分、返済期間も伸びましたし、減額の承認通知は保証人の親にまで送られましたから、正直言ってメリットばかりではありません。一度でも滞納したら減額制度が使えなくなるというルールもあります。
なので、今は奨学金の返済は何が何でも最優先ですし、出費が少ない月は繰り上げ返済も行うようにしています。

よく読まれている記事