借金をするときに選んだ場所
では、どこで借入をしようか?と考えたときに、自分は社会人になってから友達のお願いで銀行のカードローンの審査を通していたことにここで気が付きました。
そのときに通していた金額は3社で1000万円の借入ができる状態でした。500万円の会社が1つ。
300万円の会社が1つ。200万円の会社が1つ、といった内訳です。
ここまでなっているとは気づかずに当時はカードローンだけ審査を通していました。公務員の社会的信用というのはすごいですね。
まだ1年目なのにこれだけ借入できる状態になっているというのはすごいと思いました。
しかし、全て金利は同じかというと別です。500万円の会社も、いくら借入をするか金額によって金利が変動していきます。
10万円以内だと金利15%という、消費者金融と何も変わらないような利率になってしまいます。
この金利はいろいろ調べましたが、労働金庫のカードローン以外は似たようなものです。大きく借りないと損するよ、と思わせておいて、長く返済させればその分、金利で稼ぐことが銀行側はできます。
小さい借入というのはどこも金利が高いので一括で払える金額なら借りても大丈夫なのかなと思います。
借金の沼へ足を突っ込む!
金利が二桁を超えてくると、返済額より金利のほうが上回ってきて、全然借金が減らないという負のループにハマってしまいます。
それだけは避けたいと思ったので、200万円借りることができる会社でマックスの200万円借りることにしました。それでも金利は5%ぐらいで高いですね。
借りるときは非常に迷いました。
年収を副業で上げたい自分と、本当に借金をしていいのか?副業して本当に儲かるのか?
慎重派の自分にとっては本当に迷いました。
3回ほど銀行まで行きましたが、やっぱりまだ考えようと思って家に帰ったこともあります。
実際、200万円という数字は大きいですよね。
車も買うことができる金額なわけですから迷わない人のほうがすごいなと自分は思ってしまいます。
またカードローンはATMでお金を下ろすことができますが、1日最大50万円までしか下ろすことができません。
こういった理由から200万円下ろすというときには窓口に行くしかありませんでした。
しかし窓口に行くと、下ろす理由も聞かれてしまうだろうな…と思った自分は、4日に分けて50万円を下ろしてすぐ口座に預けるという作業を繰り返しました。
カードローンで借入するというのを誰かに見られるのは嫌だなと思ったからです。
実際に借金をしてみると分かると思います。
カードローンやマイカーローンなど目的が一般的なものだと周りに知られても大丈夫だとは思いますが、ただでさえ危ない橋を渡っている公務員の副業ですから、周りに知られてしまうことだけは避けたいと思いました。
1度50万円借入したときには「もう後戻りできない…」と思い、逆に踏ん切りがつきました。
副業に対してのやる気しかなかったです。そのあとの3日間の50万円借入するのは何も躊躇することなく行うことができました。
後から気付きますが、ここの時点で自分の借金への感覚は崩壊しています。
なんだ、借りるってこんなものか、あとは返済するだけでいいじゃんという感覚へ簡単に変わりました。
お金に関することで自分の都合のいいように解釈できてしまうんですよね。
人間というのはなんとももろくて弱い生き物だなと思いました。
借金の沼に足は完全にハマりました。
果たしてオンラインサロンは稼げるのでしょうか…
200万円借金をして副業のオンラインサロンへ
悩んだ挙句、決断をして200万円借金をし、オンラインサロンへ入りました。
そもそもオンラインサロンというのは、ネット上で講義を受けて学ぶというものです。
サポートはSkypeやビデオ電話を通じて行います。
再度、入ったサロンの中身を確認しておきます。
内容については以下の通りです。
- 投資内容:FX
- 学び方:オンラインサロンでマンツーマン指導、集まって勉強会あり
- サポート期間:3か月
といった内容でした。
このオンラインサロンのアピールポイントが「機械を使って投資を行うタイミングを教えてくれるので勝率が90%台になります。このオンラインサロン代も3か月あれば十分取り戻すことは可能です」といった内容です。
そもそもFXとは?
そもそもFXって何?というと、Foreign exchangeつまり外国為替の略から来ています。
簡単に言うと外国の為替を使って取引をしていきますよということです。
ある時間に自分がここより高くなるか低くなるかを予想してポジションというのを取ります。
そのあとに再度そのポジションを確定させるとその差額分だけ利益や損益になるのです。
例えば、100円のところよりこれから上がるなと思ったら「買い」のポジションを取ります。
そしてそこから時間が経って120円で確定すれば+20円の利益、80円で確定すれば-20円の損益となります。
それって運なのでは?と思われるかもしれませんが、このオンラインサロンでは、これから上がるもしくは下がるというタイミングで機械が音で教えてくれるというものです。
ほかにもちゃんとロジカルがあるのは事実ですが、この機械があればロジカルなどを勉強することなく、ちゃんと間違えずに稼げるということです。
オンラインサロンの価格は…借金してまでも稼ぎたい
オンラインサロンに入るのに50万円、そしてその投資を行うタイミングを教えてくれる機械が100万円の合計で150万円をオンラインサロンに支払いをしました。
のこりの50万円が投資で使う元金ということです。
このオンラインサロンでは最低で50万円は用意してください、ということだったので50万円を借金してでも準備しました。
このとき、自分はたくさん調べて精査したうちの1つだったので高いなんて少しも思っていません。
むしろ、稼げるのにこんな方法を知らなかった自分に嫌気が差すぐらいでした。
1年目に必死こいて頑張っていた自分がバカバカしいと思うようになっていたのです。
借金をしているという感覚はすでにない…
オンラインサロンに支払いをしたぐらいから、自分は借金をしたという気持ちはあまりありませんでした。
感覚が鈍っていたのでしょう。
返済も月に2万円でしたから、現在の給料からでも払えないことはない金額です。
払えないこともない、この感覚が錯覚に陥らせるのでしょう。
すでに200万円という莫大な借金をしているとは忘れているのを同じ状態でした。
そんなことは気にも留めずに当時の自分はオンラインサロンへの期待と稼ぐぞという勢いだけでした。
借金をしてオンラインサロンが始まる
ついにお金を振り込み、機械が届いたのでオンラインサロンスタートです。
機械は、USBで差し込んで使うものでした。
取引を行うために最初の1週間は証券会社の登録や通帳の登録、機械を使うためのアプリのダウンロードなどで終わりました。
証券会社に口座登録するのは書面上でするものがあるので、1日2日では終わらないのです。
なかなか進まないサロンにもどかしさを感じながらも最初のステップが大事だと自分に言い聞かしながら作業を行っていました。
このオンラインサロンの計画をざっと説明すると、1か月目は知識の習得とデモトレード(実際にはお金をかけないで空想上で取引を行うこと)で稼げるという感覚を養う。
2か月目から実際に自分の元金で取引を実施し、3か月目でオンラインサロン代の150万円の利益を出せるといいね、という計画です。
元金の差があるので、3か月目で150万円稼げるかどうかというのははっきりとは言えないということを最初に言われました。
しかしゆくゆくは稼げるようになるので間違いはないだろうと信じて勉強に励みました。
2週目からようやく、投資についての知識や相場についての知識などを勉強していきました。
最低限の知識というのは必要になってきますので、機械が買いの音が鳴ったから買いのポジションをとるというのを続けていると勝率90%に近づけなくなります。
どうしてもポジションをとるというのに根拠がいるからです。
このようにもっともらしい内容でオンラインサロンは進んでいきました。
1か月目のデモトレードも終わりついに自分の元金で取引を行っていきます。
しっかり勝つことができるのでしょうか?
借金200万円をしてFX参戦!
デモトレードでは勝率90%とはいきませんでしたが、半分は勝てている状態でした。
なぜかというと、毎日毎日、パソコンに張り付くということが不可能だからです。
機械がアラームで教えてくれる全てのタイミングで取引をして90%になるので、仕事をしていたらなかなかそういうわけにはいきませんでした。
しかし、年収を上げて同級生と同じぐらい稼ぎたいという気持ちは変わっていなかったのでこれからやるぞ!という気持ちはだれにも負けていなかったです。
仕事が休みの日は1日中パソコンに張り付いていました。借金をした200万円のうち50万円を元金として2か月で200万円を取り返してやろうと思っていました。
投資経験がある方は既にお分かりかもしれませんが、元金50万円で200万円の利益を初心者が2か月で上げるなんて不可能ですよね。
400%の利益を出すわけですから、元金が1000万円だったりしたら可能ですが、2か月というプランが無謀すぎますね。
初心者丸出しです。
結論からいうと、2ヶ月目はプラス20万円でした。自分のビビってしまう性格が功を制したのか、マイナスになるとすぐに損切りをして、プラスになるとすぐ利確するというのを繰り返してビギナーズラックが続きました。
FX初月でプラス20万円はかなりいい成績だと今では思いますが、当時の自分は足りない…と焦っていました。
そして実力はあるのだという気持ちにまでなってしまいます。
FX2ヶ月目、サポート期間も終わる
FXオンラインサロンも稼げるようになったら3か月でサポート期間が終わるということで3か月目が最後でした。
しかし先月も実際にプラスになっているので不安はありませんでした。
肝心のFXは3ヶ月目もプラス10万円で終わりました。
返済金額より稼げているからいいかと思いながらやっていました。
そしてサポート期間が終了し、これからは1人でFXに勝ち続けなければなりません。
そこに不安はありませんでした。
こつこつ勝ちを積み上げて元金を大きくしようと思っていたからです。
この調子で稼げていける!とこのときは確信していました。
機械頼りのFXはすぐに沙汰される
サポート期間が終了するとオンラインサロンの講師とは連絡がとれなくなりました。
サポート期間だけという内容だったので仕方ないなと思いつつ少し不安はありました。
FX実践3か月目に入ると、だんだん元金が減ってきています。
機械がアラームで教えてくれる通り取引をしても負ける一方となってきました。
3か月目の元金は80万円でしたが終わってみれば50万円まで下がっていました。90%のうち、10%が重なればこんなこともあるのかな?と思うようになりました。
オンラインサロンで聞きたいけどサポート期間も終わっていて、生徒同士の接触もなかったので誰にも聞くことができませんでした。
FX初心者はすぐ熱くなってしまう
投資は、熱くなったらもうダメという理論があります。
損益を出してしまいヤバいと思ってルールに従わない投資をしてしまうことです。
たいていの場合、このときの取引は負けます。
自分のルールに従っていないので投資ではなく賭けになっているのですよね。
自分はまさにこの通りでした。
アラームがなっていない、ロジックもまともになっていないのに流れだけで判断して、エントリーしては負けて、さらに熱くなってしまって…という負のループにハマっていまいました。
アラームがなっているのに勝てない、さらにエントリーしても勝てない…ただの養分と化していました。
FX4ヶ月目には元金の50万円も底を着きそうになっていました。
FX5ヶ月目さらに50万円つぎ込む
当時の自分に借金をしているという感覚はすでにありませんでした。
50万円も出して知識と道具を手に入れたのに負けてたまるか!というなにくそ根性しかなかったのです。
今思えばこのとき冷静になっていれば借金が膨らむこともなかったのかなと思います。
さらに50万円を借りて口座に入れてFX再スタートです。
今月こそは勝てるはずと思いながらアラームが鳴るのをまっていました。
すでにこのときで250万円の借金を抱えています。
そんなの頭にはありません、FXで稼いで簡単に返せるという気持ちがまだあるからです。
5か月目、6か月目も負けてしまい、つぎ込んだ50万円もなくなってしまいました。
半年で100万円の損益。世界中の損益を出している人からすれば少ない額ですが、半年で100万円溶けるというのは非常に精神的にきます。
しかも150万円払って教えてもらっているので実質250万円を半年でなくしているのと同じです。
ここでおかしいというのにやっと自分は気づいたのです。
FXで100万円溶かし合計250万円の借金
機械を使えばエントリーするところが分かって、そこで必ずエントリーをすれば90%の勝率が出るというオンラインサロンでした。
結論からいうと、自分は騙されていたのです。
しかし最初の2ヶ月は結果が出ていましたよね?
完全にビギナーズラックでたまたま勝てたというだけだと証券会社に勤めている友達に教えてもらいました。
もちろんそのアラーム機能を使って取引をしている人もいるが、しっかりと自分のルールに乗っ取ってやっているため毎回エントリーすることはあり得ないということです。
この事実をしったのは元金がなくなり、さらに追加で50万円借りて、その50万円も溶かしてしまった後です。
オンラインサロン加入から5か月たって100万円とかしたところでオンラインサロンのことを調べてみると、詐欺だ、だまされたとの口コミが多数寄せられていました。
詐欺商材を見抜くには
自分の中では時間をかけて精査したつもりでしたが、これが詐欺商材だと見抜くまでには至らなかったのです。
投資系の商材は闇が深いですね、このような商材があるせいで本当にしっかりとした内容の商材ですら、詐欺だと言われてしまう状態です。
しかし、一般人に見抜くのは難しいですので、証券会社などに努めている友達や知り合いがいればその人に聞いてみるのも1つの手かもしれません。
稼げないと知ってから
騙された!と気づいてからは一時、何もやる気が起きませんでした。
残ったのは250万円の借金だけです。
最初に利益を出した30万円も元金にいれたために手元にはなく、毎月2万円ほどの返済が残りました。
しかし250万円借金してとはいうものの、車を買えばそれぐらいか…という気持ちであまり気にしないようにしたかったのですが、さすがに精神的にきました。役所の仕事もなかなか身が入らずといった状態が続きました。