【実録】ギャンブルの借金で見た給料ファクタリングの地獄

【体験者プロフィール】

  • 性別:男性
  • 職業:会社員
  • 年齢:30代
  • 借金:150万円
  • 対応方法:債務整理

2019年の12月、私は債務整理をしなくてはいけない状況まで陥っていました。

借金総額は150万円。
大手消費者金融が3社で90万円と、給料ファクタリングの総額が約60万円でした。

給料ファクタリングとは、闇金グループから派生した業者です。
翌月の給料を前借して、給料日の当日に手数料を上乗せして返済を行うという、当時金融ブラックの間で流行していた資金運用です。

20代前半で結婚をし、翌年には子供が生まれてからというものの、生活は逼迫(ひっぱく)した状況が続いていました。
更に、親戚がガンを患い、治療費の工面なども重なり、3社の消費者金融の契約を行いました。
月々の返済額は毎月5万円で、当時の手取りは23万でした。
逼迫した生活の中で日々の生活費を優先していたため、私名義の借金は後回しとなってしまい、度々毎月の返済が遅延してしまう結果となってしまいました。

離婚とギャンブル

結局30代に差し掛かって離婚をし、現在養育費の支払いが継続しています。
独り身になった私は、趣味であるギャンブルに没頭しました。
当然給料から、養育費やその他諸々の支払いを済ませてしまうと、微々たる金額しか残らない為、新たな借り入れを検討していました。ですが過去の遅延などの影響から、利用枠の増額や、新規の借り入れは困難な状況でした。
当時の私は、過度な仕事へのストレスから、休日などは、パチンコ店などに入り浸っており、負けが込んでしまう事も多く、すぐに現金は底をついていました。

給料ファクタリングに手をだした

インターネットで情報を調べていると、審査の対象は勤務先の会社に対して行う為、個人の履歴がブラック状態でも借り入れが可能ということでした。
給料日までの生活費や遊ぶお金欲しさから、問い合わせを行った所、意外なまでにあっさりと審査に通過しました。
『来月の給料を4万円買い取る代わりに、翌日の給料日に手数料の1万円を上乗せして返金すること。』というのが買い取り業者との契約内容でした。

給料ファクタリングの罠

しばらく審査に通過していなかった私はこれに気を良くし、競合業者はないのだろうか、という半ば好奇心からネット上を探し回りました。
どの業者のホームページを確認しても、揃って『給料

ファクタリングはあくまでも給料債権の買い取りの為、借金ではない』
という読み手をどこか安心させるような記載があり、私自身これを鵜呑みにしてしまっていました。

給料ファクタリングの悪循環

前述のように、給料債権に対して20パーセントの手数料を設定している業者は優良業者です。
調べていると、30~45パーセントの設定が、一般的でした。
私の給料日のルーティンは、給料が振り込まれると同時に各業者への支払いをし、同業者に再契約の依頼をかけ、て再度現金を振り込んでもらうというものでした。
手数料分が先に引かれてから振り込まれる為、当然、給料日当日に運よく再契約が出来た場合でも、手元に残る現金は目減りしてしまいます。
その目減りした現金がなくなると、新たに業者を新規契約をするといった悪循環を繰り返していました。

10社にまで膨らんだ借入先と支払い期限

給料ファクタリングを最初に利用した月は1社のみだった契約件数が、月を跨ぐ毎に増えていきました。
2020年の12月に債務整理をするっ直前の契約業者数は、10社を超えていました。

10社への支払いに関しては、入金の締め切り時間が早い業者から順に振り込みを開始します、大抵の業者の締め切り時刻は昼の12時、もしくは銀行の締め切りになる15時が期限となります。

業者から借り入れを断られて始まる地獄

私はその日も、給料日の振り込みと再契約をしていました。
1社目、2社目と対応を済ませていると、ここであるトラブルが発生しました。
金額が大きい業者からの再契約を断られてしまったのです。
その日私は、3社返済後に当日中に同3社の再契約を行い、返済時刻が遅い業者に支払いを行う予定でした。つまり、最初の段階で再契約を断られてしまうと、次の業者の支払いが出来ないのです。

タイムリミットと鳴りやまない電話

資金の『自転車こぎ』に失敗してしまい、無情にも15時のタイムリミットとなりました。
すると、支払いが済んでいない業者から一斉に電話がかかってきました。
私はまさか数分の延滞で、携帯の操作が出来なくなるほど着信が鳴りやまない状況になるとは想像もしていませんでした。

会社にも催促の電話が

恐る恐る着信履歴を確認すると、その中に会社からの着信通知がありました。
まさかと思い掛けなおした所、個人宛にガラの悪い人たちから、電話が鳴りやまない為、対応をしろとの事でした。

頭の中が真っ白になり、何から手を付ければ良いか分からず、誰かに助けを求めたくても、その時の私にはどうにもできない状況でした。
いつになってもファクタリング業者からの着信は鳴りやみませんでした。

業者との交渉と続く罵倒

私はまず支払いが遅れている業者へ電話をかけ、事情を説明しました。しかしいっこうに業者側が引くことはありませんでした。給料日当日は出勤時間が夕方からでしたが、仕事が始まる時間まで業者の対応に追われました。
1か月入会を遅らせてもらえないか?というこちらの要求は通らず、担当者からは永遠に罵倒が続きます。
私は精神的に疲弊していき、活路が見出せないまま仕事場に向かって歩き始めました。
当日は冬真っ最中だったにも関わらず、背中にはじっとりと汗をかいていたことは今でも忘れられません。

司法書士を頼ることに

 

 

様々な借金解決方法を模索し、個人ではどうしようもできない結論に至り、私は法律家に相談することを決めました。ですが、この給料ファクタリングに精通している法律家は非常に
少なく、電話で相談をしている時にも対応方針が異なることが分かりました。

多くの事務所の意見は『違法業者には1円も払わない、何をされても我慢する』といった過激なものもあり、早く平穏な日常を取り戻したかった私個人の意見を組みってくれる先生に出会う事が出来ませんでした。
そのような中で出会う事ができたのが、諦め半分で電話をした現在お世話になっている、元金和解を提案してくれた司法書士の先生でした。

電話が鳴りやんだ

司法書士事務所の先生と、顧問料などの調整が終了し、『ではこれから違法業者と連絡を取ります』と電話を切って数時間、驚くことに全ての業者からの連絡が一斉に止まりました。
私はその日数週間ぶりに深い眠りにつきました。
先生が1日で全ての業者からの連絡をとめてくれたおかげで、私は普段通りの生活にようやく戻ることが出来ました。

あとがき

ギャンブルに関しては多少肯定的な意見を持ち合わせている私も、お金を借りてまで興じる事の浅はかさを身をもって知ることができました。
私はもともと人からのアドバイスよりも自分で体験した事や、目で見たものから得る教訓を大切にしています。
借金はもう懲り懲りだという、一般論が初めて私の教訓になりました。
現状毎月5万円弱を司法書士事務所に支払いを行いながら、ファクタリング業業者への換金を合わせて返済しております。

生活は厳しいですが、もう2度とあのような目に合いたくないという気持ちから、それ以来借金を1円もしていません。
返せなくなるような金額を借りて、正常な判断が出来なくなってしまえば、必ずいつか破綻します。
ギャンブルで勝てば、返せるという意見の人もいるかもしれません。
私はそこまで精神をすり減らせるような度胸も胆力もありません。
今回の授業料(=支払い金額)は今後の長い人生の中で、価値のある教訓だったと確信をしています。

よく読まれている記事