【体験者のプロフィール】
- 性別 : 男性
- 職業 : 会社員
- 年齢 : 40代
- 居住地: 東京都
- 借金 : 250万円
- 対応方法 : 分割返済
プロミスやアコムの無人契約機の借金
大学を卒業する22歳の時、ミュージシャンを夢見てバンドをやっていた私は、フリーターという選択をしました。
収入は不安定で生活費の他にも奨学金の返済などもあり、プロミスやアコムの無人契約機でお金を借りるようになりました。1月で1万〜2万円ほどを少しずつ借りるという程度ではありましたが、少しずつ借金が増えていき、フリーター3年目には60万円ほどになっていました。
就職後も返済に
そんな生活に限界を感じて25歳の時、小さな制作会社に就職しました。
同年代の平均的な給料より少ない額ではありましたが給料から毎月1〜2万を借金の返済に充てていました。ただ、返済金額から利息を差し引くと大した返済額にはならず、なかなか借金は減りませんでしたが、この時は債務が増えることもありませんでした。
就職した会社が倒産
就職した会社に1年ほど勤務していたある日、その会社が倒産してしまいました。
幸いすぐに取引先だった別の制作会社に拾って頂き、その会社に入社することが出来ました。しかし、1ヶ月分の給料未払いと、新しい勤務先の最初の月の給料が振り込まれるまでの2ヶ月分の家賃や生活費がなかったため、再び少なくない金額のお金を消費者金融で借りることになってしまいました。
2つ目の会社に就職した段階で借金総額は100万ほどになっていました。
厳しい100万円の利息の返済
年収は280万ほどだっため、100万円の利息返済の負担は厳しく、プロミスやアコムの利息の返済に充てるために、別の消費者金融からお金を借りるという多重債務の状態に陥っていきました。その上、仕事上の交際費や恋人とのデート費用、友人の結婚式の祝儀など、お金がないのでやめておこうという選択がなかなか出来ないような出費があるたびに、それも借金をしてやりくりするようになっていました。
時間が経つにつれて借金の総額はどんどん増えていき、お金を借りている消費者金融が3社、4社と増えていき最終的には6社になりました。
29歳の頃には総額250万ほどになり、利息の返済にも困ることが常態化し、その度に返済督促の通知書や電話がくるようになりました。
弁護士に相談
30歳を目前にし、利息の返済のため生活の余裕もなく、寝る前などに借金のことを考えて不安に襲われ、なかなか眠れない状態が続くようになりました。あの時ああしていたら…こうしていたら…という後悔が常に頭にありました。同年代の人たちが結婚したり家を購入したりするようになり、将来への不安から精神的にも追い詰められ、すがるような思いでネット検索で見つけた無料の弁護士相談に行きました。
自己破産を勧められた
話を聞いてくれた弁護士さんからは、借金の金額や収入の状況から、自己破産を勧められました。
現在の収入を考えると、債務整理をしても生活を立て直すまでにはそれなりと負担と時間がかかり、独身で失う財産もないため自己破産の方がいいとのアドバイスでした。自己破産という言葉のイメージから私は初め躊躇しましたが、なんとかこの状況から脱したいと思い、自己破産の手続きをお願いすることにしました。それと同時に借金の返済も止めました。
受任通知送付後に止まった督促
まず弁護士さんは消費者金融各社に弁護士受任通知を送付してくれました。
そしてそれ以降、返済の督促がなくなりました。返済を止めて督促もなくなり、それだけで心がかなり身軽になったような気がしました。債務はまだ無くなっていませんでしたが、少し前向きな気持ちになれました。
自己破産を中途半端に放置した
そんな気持ちに変化があってから3ヶ月くらいすると、自己破産しなくても借金を何とかする方法はないかと考えるようになりました。そして自分勝手ではありますが、弁護士さんにやっぱり自己破産は少し考え直したと伝えました。
返済を止め督促もなくなり、弁護士さんの介入で保留になったままの債権。本来であればここで何か手を打つべきだったのですが、いい加減な私は、問題を棚上げしたまま思考停止状態になってしまいました。
弁護士からの辞任通知と裁判所からの訴状
督促もないのをいいことに借金を放置したまま、何も手を打たない状態で1年ほどが経過しました。自己破産手続きの意思もないことから、弁護士さんからは辞任通知が届きました。そして、しばらく経ったある日、裁判所から訴状が届きました。
裁判で和解し分割返済
ずっと放置していた消費者金融A社の債権を譲受された債権回収会社から、元金と利息の支払いを求める訴状でした。
訴訟など初めてのことで驚きましたが、自業自得なので仕方がないという諦めの気持ちもありました。裁判に出廷し審理の結果、利息分は減額の上で元金分の分解返済ということで和解に至りました。それからA社への毎月2万の分割返済が始まりました。
この分割返済は2年ほどで完済になりました。まだ借金の一部ではありましたが、この時は地に足がついたようなとてもすっきりした気持ちになりました。
自分から消費者金融に減額交渉
その後、別の消費者金融B社からも元金と利息分の支払いを求める通知が届きました。この頃、私は転職をして年収も世の中の平均的な金額くらいにはなり、まだ独身だったため毎月多少の分割返済なら生活に支障なく支払えるようになっていました。
私はB社に連絡をして、放置していたことの謝罪、そして利息分の減額と月々分割での返済のお願いをし、毎月2万円の分割返済が始まりました。
B社の債務も2年ほどで完済しました。
残り4社にも分割返済で完済した
残り4社の消費者金融の借金も放置しておくのは良くないと考え、向こうからの督促は来なくなっていましたがこちらから連絡をして、A社・B社と同じような分割返済のお願いをして、残りの4社に対しても分割返済を順番に始めました。4社への分割返済は4年ほどで全て終わり、38歳の時に全ての借金を完済することができました。
私の場合は、裁判なども経て返済までに長い時間がかかりましたが、29歳の時に弁護士さんに相談に行ったことが1つの転機になったと思います。それ以降、借金が増えることがなくなり、気持ちの変化の部分でも負のスパイラルから抜け出すことが出来たと思います。もっと早く弁護士さんに相談していれば、もっと早く借金を清算することが出来たとも思います。現在は人並みに少しずつですが、毎月多少の貯蓄ができる人並みの生活を送れるようになりました。