【体験者のプロフィール】
- 性別:男性
- 職業:会社員
- 年齢:35歳
- 借金:400万円
私は趣味が多く独身時代から色々な遊びをしてきました。もともと食べることも飲むことも大好きで、よく会社の同僚と飲みに行ったり旅行に行ったりしていました。
趣味は、スノーボードやサーフィン、インドアですとゲーム機などにお金を費やし、料日には女の子と飲むお店に行きました。
それなりに楽しくやっていましたが、毎月家賃や光熱費などを払ったら、あとはご飯を食べに行ったり、ゲームを買ったり旅行に出かけたり、当時付き合っていた彼女のプレゼントを買ってあげたりと、ほとんど給料日前には使い果たしていました。
でも当時はまだお金に関してはそれほど困ってはいませんでした。
突然降りかかってきた借金
ある日僕はいつものように会社に行くと、同僚から相談のってほしいと言われました。
その日の夜飲みに行き、何の相談かと思い聞いてみると、どうやら副業でビジネスをやることになり、事務所を借りるために保証人が必要なのでサインをしてくれないかとのことでした。
何も考えずにそれなら良いよと、サインをすることを了承してしまいました。
そして次の日「この書類にサインとハンコをお願い」と言われ、よく見もせずにサインをしてハンコを押しました。
そして事件が起きました。
いつものように会社に行くと、同僚が来ていませんでした。
何かあったのかと電話してみるも電話は出ず、まぁいいかとその日は普段通りに仕事をしました。
しかし翌日も欠勤で、上司に聞いてみても連絡は取れないという事でした。
ただ、同僚とはいえ古い付き合いでもなかった為、心配もそこまでしていませんでした。
そして1か月たったある日、知らない番号から連絡が来ていました。
誰だろうと電話に出てみると、聞いたこともない会社からの電話でした。
詳しく内容を聞いてみると「○○さんをご存知ですね?」と同僚の名前を聞かれたので、「はい、知っていますよと」と答えたところ「○○さんねぇ~うちで借りた400万円の返済がされていなくて困っているんですよ」と寝耳に水なことを言われて大変驚きました。
なぜ私に連絡してきたのか聞いてみると、なんと私は連帯保証人になっているとのことでした。
そして「このまま連絡がつかなければ、あなたに借金の400万円を払ってもらわないといけなくなります」と言われました。
身に覚えがないので知らないというと、「ちゃんと書類はあるので法的な処置も考えさせてもらいます」と言われ、同僚に連絡してみると伝えて一旦電話を切りました。
切った電話でそのまま同僚に電話するもなしのつぶて、そうです同僚は私を騙していたのでした。
相手が知った人間だということで、何の警戒もなくハンコとサインをしてしまった為に一瞬にして借金400万円を背負ってしまったのです。
そのように金融の方に伝えましたが、書類がある以上、返済の義務があるので月に8万円の返済をしろとのことでした。
でも一人暮らしのうえ遊びにしかお金をつかっていなかったので、月々の返済の7万円は特に問題はありませんでした。
急遽籍を入れることになり返済が難しくなって
そしてここでも色々と起こってしまいました。
付き合っていた彼女に妊娠が発覚したのです。
それにより話し合った結果、彼女は生みたいという事で、それならばと籍を入れることにしました。
この時点で妻には借金の事は言わずに籍を入れてしまいました。
そして妻にだまったまま同棲生活が始まりました。
妻が産休に入って仕事が無くなり、私だけの収入で生活することになりましたが、貯金もなく返済をしながらではどうにも生活が立ち行かなくなってしまう事が明白でした。
妻に相談し任意整理へ
すでに家賃や光熱費さらに二人分の生活費に返済など入れると、自分一人の稼ぎではどうにもなりませんでした。
このままではいけないと思い妻に相談してみると、妻の知り合いの司法書士に相談してくれるという事になりました。
後日その司法書士の方に話をすると、司法書士よりも弁護士に相談することが良いのではないかとアドバイスをもらったので、改めて弁護士に聞いてみることになりました。
さっそく弁護士さんに話を聞いてもらうと、書類上返済を免除することはできなくても任意整理をすれば、月々の返済は少なくなるのではないかと言われ、お願いしてみることにしました。
任意整理とは借金が多くなった時や、何社からも借金が増えて返済が立ち行かなくなった時に自己破産をせずに返済をしていく方法です。
大体借金をするとその借金には利息がかかります。
銀行で借りると年利が3%~5%なのですが、銀行は大きなお金を貸してくれる反面融資の審査が非常に厳しく、なかなか百万円単位で借りることはできません。
その代りに色々ある記入会社で、俗にいう消費者金融などでは金利を年に15%~18%と高く設定して借りることができるのです。
300万円借りるという事は、年15%の45万円多く払う計算になってきます。借金で首が回らなくなるのは、借金の金額ではなく、この利息が原因で返済が滞ってしまうことがほとんどです。
そして自己破産は、その利息どころか元金すらも払えない金額になった人がする行為なので、1千万円以下の借金であれば任意整理で済みます。
任意整理は金融会社に、返済が困難になる原因の一つの利息を無くしてもらう方法です。
なぜ金融会社相手に利息を無くすことができるのかというと、消費者金融はこのまま債権者が借金を払えずにいると利息どころか元金すらも帰って来なくなってしまいます。
それだと貸した分が丸まる損をしてしまうので、弁護士は“本人に必ず返済させるので利息を無くしてください“という交渉をするのです。
ただここで弁護士を通して利息のない返済をできるようになったとしても、1回でも返済が遅れた場合は弁護士との契約もご破算になってしまい、利息も元に戻ってしまいます。
なのでこの任意整理は必ず借りた元金を返す約束を弁護士とすることになるのです。
僕は任意整理をお願いして、月々の返済を3万円にしてもらいました。
自分でした借金ではないにしろ、妻にはとても迷惑をかけたと軽々しくハンコとサインをしてしまった自分をとても反省しました。
補足ですが、借金をするときに個人の金融の情報を管理している消費者金融情報機関というものがあり、これらにはクレジットカード・消費者金融・銀行・と3つの情報があり、それぞれ独立して情報を持っていて、大金(100万円以上)を借りる時にほかの情報機関に問いあわせをして、本当に貸して大丈夫か審査をするのです。
そして年収の3分の1以上借金があると貸せない法律になっています。
そしてこのどこからも借りられない状況がいわゆる“ブラックリスト”と言われるもので、現金しか持てないようになってしまいます。
返済できても個人情報はブラックリストに
僕は返済を開始しましたが、任意整理をする個人情報がブラックになってしまい、金額を完済してから向こう5年間はクレジットカードも住宅ローンも一切できなくなってしまうことになりました。
なので返済に3年かけた場合全部で8年間現金しか扱えなくなってしまいました。
これはとても大変でしたが、子供が少し大きくなり、親に面倒を見てもらいながら妻がパートも頑張ってくれたので、なんとか返済することが出来ました。
こんな事がありましたが、色々と勉強と教訓になりました。
相手がどんなに親しい相手でも、もう絶対に保証人にはならないです。