過払い金請求やB型肝炎給付金請求などを手掛け、テレビCMなどを派手に展開していた東京ミネルヴァ法律事務所が、24日に東京地裁から破産開始決定を受けたと発表されました。
負債総額は約52億円にのぼり、多額な負債額となっています。
破産直前まで相談会を実施していた
東京ミネルヴァ法律事務所の所属弁護士は、2019年の時点では6名でした。
さらに2020年の3月29日まで過払い金返還請求、借金の出張無料相談会を行っていたというので驚きです。
相談会の約3か月後に破産開始決定を受けたことになります。
なぜ破産したのか?
先述した通り、東京ミネルヴァ法律事務所はテレビCMを派手に展開していたことで知られています。
テレビCMにかけた30億円の広告費
「東京ミネルヴァ法律事務所が破産した」と言われて「ああ、あの東京ミネルヴァ法律事務所ね」と多くの人が分かるほどに認知されているということは、それだけ多額の広告費をかけてテレビCMを流していたことになります。
広告費用は少なくとも30億円にのぼるとされ、多額な広告費用が破産に至る要因の一つであることは間違いなさそうです。
返還前の過払い金に手を付けて流用ししていることからかなり悪質であると言えます。
ミネルヴァの裏に見える元武富士の闇
この広告を手掛けた広告会社とは、(株)リーガルビジョンという会社です。
(株)リーガルビジョンは、かつて消費者金融大手の武富士の札幌支店長だった兒嶋勝氏が04年4月に設立した(株)DSCという会社が全身です。
この元武富士の社員であった(株)リーガルビジョンの兒嶋勝氏が、今回の騒動の黒幕と言われています。
オフィスの諸々の設備や事務所のロゴの商標権など、全てをリーガルビジョングループから兒嶋氏の言われるがままであったとのことです。
このため、多額の資金流用が行われ、最終的に負債額が約32億円にまで達したということになります。
「連絡がつかない」「今後どうすればいいのか」
東京ミネルヴァ法律事務所の突然の解散で、依頼や相談をしていた人はその後の対応が途切れ、弁護士難民状態となりました。
既に依頼や相談をしていて弁護士難民になってしまった人は、一体どうしたらよいのでしょうか?
法律委任契約が切れている
事務所が解散になったと同時に、法律委任契約も解消してしまいます。
こうなった場合は、以下のような対応策を選択する事になります。
- 新たに他の弁護士や認定司法書士に委任する
- 東京ミネルヴァ法律事務所の担当弁護士に、委任しなおす
- 第一東京弁護士会が設置した、臨時の電話窓口に相談する
- 自分で対応する
過払い金請求を例に挙げた場合、以下のようになります。
和解や訴訟 前 | 他の事務所に依頼して手続きをやり直す |
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和解や訴訟 後 | 下記の相談窓口に連絡するしかない |
東京ミネルヴァ法律事務所に相談していた方の相談先
既に東京ミネルヴァ法律事務所に依頼・相談していて、弁護士難民になってしまった方のために、第一東京弁護士会が相談窓口を設けています。
第一東京弁護士会「東京ミネルヴァ法律事務所の臨時電話窓口」
専用電話番号 | 03-3595-8508 |
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受付時間 | 月曜~金曜(祝日を除く)午前10時~午後4時 |
まとめ
東京ミネルヴァ法律事務所は破産開始決定の上解散しました。
相談や依頼をしていた人は、今後の手続きのためにも速やかに以降どうするべきか対応を考える必要があります。
どうすべきかわからない場合は、相談窓口に電話をして相談してみると良いでしょう。