私は大学生時代にカードローンやクレジットカードの契約を結び、借金を作っていました。
その結果、学生でありながら借金返済が困難な状況に陥り、任意整理を行う結果となってしまいました。
【体験者のプロフィール】
- 性別:男性
- 職業:学生
- 年齢:22歳
- 借金:50万円
- 返済方法 : 任意整理
広い交友関係。それが借金のきっかけ
自分で言うのもなんですが、大学生だった頃の私は友人が多く、キャンパス内を歩けばすぐに誰か友人と出会うほどでした。
彼女にも恵まれ、ほぼ毎日のようにお金を娯楽に費やしていたと思います。
勿論、アルバイトもしていましたが、私の娯楽費を賄えるほどの収入はなく、お金が無い時は断腸の思いで友人からの遊びの誘いを断っていた時期もありました。
ただ、一度きりのキャンパスライフを満足いくまで楽しみたかった私は、できる限り友人や彼女からの誘いを断りたくありませんでした。
自由になるお金があるのなら、友人たちと派手に遊び続けたいと思っていました。
遊びたくてカードローンを契約した
「遊びたい」「遊ぶお金が欲しい」。ただそれだけの、今考えるとつまらない理由で私はカードローンを契約しました。
将来は正社員として働くし、別に大丈夫だろうという軽い気持ちでした。
普通なら遊ぶお金は、自分が稼いだお金の中から捻出するものです。しかし当時の私は「今すぐ遊ぶお金が欲しい」としか考えておらず、安易に借金に手を出しました。
それだけでは飽き足らず、その後キャッシュレスに憧れてクレジットカードを2枚作りました。
カードローンやクレジットカードを使う毎日に
カードローンやクレジットカードを契約してからは、毎日のように利用していました。
カードローンのお金は借金という感覚が全くなくて、あたかももともと自分のお金のように感じていました。カードがもはや財布であるかのように思っていたのです。
特にクレジットカードをよく使っていました。
学生という属性でクレジットカードを所有している人間は少なく、友達や彼女の前でクレジット払いする自分カッコいいとか自惚れていたのだと思います。
カードローンで現金を調達する事もできたので、友人との飲み会や彼女との旅行も資金に困る事はありませんでした。
考えなしにお金を使っていました。
就活と借金
大学は就活シーズンへと突入し、新卒の学生が就職活動を開始しました。
ほとんどの学生はアルバイトのシフトを減らし、就職活動に打ち込んでいましたが、私にはそれができませんでした。
その時私は借金の返済に追われていたのです。
50万円の借金を返済しながらの就職活動
考えなしにカードを使いまくり、遊び惚けていた私には50万円の借金ができていました。
毎日アルバイトのシフトを増やしてなんとか返済する日々で、残った時間で就職活動をこなさなければいけませんでした。周囲が集中して就職活動しているときに私は借金返済のためにアルバイトをしなければならず、ずっと焦りとイラつきが気持ちの中にありました。
アルバイトをこなしながらも終活のことが頭を離れず、結局どっちつかずになっていたと思います。
実際他の者が10社の面接を受けられる期間に、私は1社の面接しか受ける事ができず、あきらかに遅れをとっていました。
1発内定も期待しましたが上手くはいかず、10社以上から面接で落とされました。
その間にも借金返済は続き、就職活動したくてもアルバイトでお金を稼がなければいけないという現状に精神疲労がたまった上に精神も追い詰められ、もうどうにもならなくなってしまいました。
どうにもならなくなり、司法書士事務所へ
精神的に追い詰められてしまい、アルバイトも終活もままならなくなりました。
でも借金返済は待ってはくれません。
両親を頼る事も考えましたが、遊ぶ為にカードを作り挙句の果てに50万円の借金を背負ってしまったなんて、口が裂けても言いたくはありませんでした。
そこで考えたのが司法書士に頼って債務整理を行うという選択肢でした。
債務整理の存在は知っていましたが、一般的には少額とされている50万円の借金負担を減らすための手続きではないし、ましてや学生が行える手続きではないだろうと思い、手を出していませんでした。
任意整理を勧められた
ただ、そんな事も言っていられない状況になってしまったので、相談だけでもと思い私は司法書士事務所へと駆け込みました。
相談後、司法書士からは任意整理という手続きで返済計画を見直し、月々の返済額を減額するという手段を勧められました。
また、手続き開始後は交渉が終わるまで返済はストップしても良いとの事でしたので、私は二つ返事で依頼をお願いしました。
月々4万円の支払いが9,000円になった
司法書士に任意整理を依頼してから4か月後、各金融機関との交渉の結果、月々の返済額を9,000円にまで減らす事ができました。
それまで月に4万円近く払っていたので返済負担は大幅に減って驚きました。
無責任な話ですが、今まで毎月払ってた4万円はなんだったんだろうとも思いました。でもそもそも遊びのためにカードを使いまくらなければ、こんなことにはならなかったのだと今では思います。
両親に打ち明けた
任意整理をしたあと、実家に帰って両親に全てを打ち明けました。
全ては自分のバカな選択のために起こってしまったこと。金銭的なことは親には頼らず自分で解決すると決めていること。話さなくてもよかったのかもしれませんが、重く肩や心にのしかかったものを一度全てスッキリ下ろしたいと思っていました。
両親に初めは叱られたものの、全てを受け入れてくれました。
私の心が月々3万1,000円の支払いと、両親への後ろめたさから解放された気がしました。
ようやく開けた未来
その後は就職活動に打ち込む事ができました。
その結果、なんとか1社から内定をもらう事ができました。ようやく未来が開けた気がしました。
現在は、社会人として安定した収入を得られるようになり、借金も完済しています。
一歩間違えれば将来を台無しにしてしまう可能性もあったのに、平然と借金をして遊び歩いていたあの頃の私が今となっては恐ろしいです。
現在は任意整理をしたおかげでクレジットカードやカードローンが利用できない状態にあり、少し不便に感じる事もありますが、後悔はしていません。