今後どうなる?マスクや消毒用アルコールの転売による初の逮捕者

一時期日本全国で蔓延した新型コロナウイルス感染症。
最近では一部の地域を除き、発症者数が抑えられつつあります。

そして今、一時期市場から品薄となったマスクや消毒液の転売行為をした人たちが、逮捕され始めています。
警察が動き出すまでに至った、これまでの転売行為の経緯を振り返ってみましょう。

マスクや消毒液の転売取り締まりに至る経緯

新型コロナウイルス感染症が蔓延中、マスクや消毒液が一斉に店舗から姿を消しました。
連日のように新型コロナウイルスの危険性や感染者数の増加について煽り立てるマスコミにより、手に入らなくなることを恐れた人々が、一斉に買い求めに走った事で商品の供給が追い付かなくなったことが原因でした。

品薄のマスクや消毒液が高額転売される

そして店舗でマスクや消毒液が品薄になり始めたころ、インターネットのフリマサイトのメルカリやオークションサイトのヤフオクで、マスクや消毒液が高額で出品されはじめました。
通常数千円のマスクが1万円を超える金額になるなど、ネット上で高額売買されるように。

転売行為により転売のために店舗で大量に買い占めて店舗の在庫が品薄になる・ネット上での価格が高騰するなどし、SNSやマスコミで問題であると非難の声があがりました。

メルカリが出品の削除を開始

こうしたことからフリマサイトのメルカリは、マスクの出品の削除を開始
これはSNSで瞬く間に情報が拡散され、出品を見かけたユーザーが、運営に報告するなどの行為が相次ぎ、メルカリでの出品は減っていくことになりました。

メルカリが品薄のマスクの高額転売・出品の削除を開始

ヤフオクやメルカリなどで出品自粛要請がでる

その後、ヤフオクやメルカリ、amazonなどで3月14日以降のマスクの高額転売の中止を呼びかけを開始し、呼びかけに応じない悪質な出品者にはアカウントの停止といった処分が行われるとされました。

メルカリ・ヤフオク|マスク&消毒液の転売出品終了?!経済産業省

しかし転売屋も法の穴をくぐるように、規制を逃れる方法で出品を続けました。

マスクが「ホッチキスの芯」?

転売屋が規制を逃れるためにした方法とは

  1. マスク・消毒液自体は通常価格以下だが、送料を高額に請求する
  2. マスク・消毒液自体は通常価格以下だが、その他の高額商品と抱き合わせ販売にする
  3. 商品名を他の商品名にする

3の「商品名を他の商品名にする」は、明らかにマスクの写真であるにもかかわらず、商品名は「ホッチキスの芯」として出品するといったことです。
実際にホッチキスの芯として出品されたマスクは存在し、SNS上で話題となりました。

転売を禁止する法律

マスクの転売を禁止

その頃政府ではマスクの転売を罰則付きで禁止する法令が閣議決定されました。
国民生活安定緊急措置法に基づく措置であり、3月11日に公布され、15日から施行されました。

これは個人または事業者が、小売事業者※1などから仕入れたマスクを取得価格を超える価格で最終消費者に販売・譲渡した場合に対象となります。
※1 一般消費者に対して直接販売する製造事業者、卸売事業者や個人も含む

これは仕入れた値段よりも1円でも高く売った場合に適用されるものであり、実質利益を得ることができないということになります。

<参照>国民生活安定緊急措置法に基づくマスクの転売規制について【厚生労働省、経済産業省、消費者庁】

消毒用アルコールの転売を禁止

その後、さらに新型コロナウイルスが猛威を振るい、消毒用アルコールの需要がたかまり始めました。
マスクが規制により売れなくなった転売屋は、消毒用アルコールを高額転売するようになり、またしても問題視されるようになりました。

これにより政府は、5月22日、消毒用アルコールの不正転売を罰則付きで禁止する政令を閣議決定し、公布されました。
5月26日から施行が開始されました。
これは前回の政令の、従来の衛生用マスクに加え、新たに「消毒等用アルコール」を付け加えたものになります。

こうして、マスクや消毒用アルコールの転売を罰則付きで禁止する国民生活安定緊急措置法の現在に至ります。

国民生活安定緊急措置法違反の逮捕者

マスクの転売で逮捕された男性

国民生活安定緊急措置法後、岡山県高松市の遺品整理などを手がける「ライフサポート」社長の藤井淳希(じゅんき)容疑者(34)を逮捕しました。この男性は、県内の輸入業者から中国製の衛生マスクを購入後転売し、最終的に数十万円の利益を得たと話しています。ただし、その後不起訴となりました。

消毒用アルコールの転売で逮捕された女性

愛知県名古屋市では、アルコール消毒液を転売した無職の女性(36)を書類送検しました。
5月に国民生活安定緊急措置法の転売禁止品目に消毒用アルコールが盛り込まれてから初の検挙となります。

不起訴となった理由

国民生活安定緊急措置法は違反が適用されれば、1年以下の懲役、または百万円以下の罰金となります。
しかし愛知県の女性も、マスクの転売の男性同様に不起訴処分となると思われます。

逮捕されることを周知する目的

岡山の男性、愛知県の女性の逮捕は、国民生活安定緊急措置法初の検挙であるため「マスクやアルコール消毒液を転売すると逮捕されるのだ」ということを、広く周知する目的でもあったと思われます。
このため、初犯であることもあり不起訴となると推測されます。

「緊急的に需要のあるもの」を高額転売するということ

ただし今回は不起訴されない結果となりましたが、今後の逮捕者はどうなるかわかりません。

現在新型コロナウイルス感染症も猛威を振るった一時よりも落ち着いているように見えます。
自粛生活から一転し、経済も徐々に元に戻りつつあるように思われるでしょう。
しかし今もまだ一部の地域では、感染者数は減っておらず、一度減った地域でも再び僅かずつではありながらも増えている所もあります。

現在は小康状態といったところではないでしょうか。
今後第二波が訪れ、再びマスクや消毒液、その他のものが不足する事態に陥って転売を考える人たちが出てくるかもしれません。
転売とは必ずしも悪いものではありませんが、緊急的に需要のあるものを買い占めて高額で転売する事は避けるべきです。

自分の利益だけにとらわれず、周囲の緊急性にも目を向けて行動するべきです。

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