借金一本化で返済負担が減る?おまとめローンのメリット・デメリット

借金の返済が苦しいと感じている人の中には、複数社からの借入で返済に追われているという人も少なくはありません。

このような状態の人を「多重債務」と呼び、2017年2月時点で金融業者2社以上から借金をしているという人は日本国内で352万人もいるという事が日本信用情報機構の調査によって明らかになりました。

そんな多重債務者が抱える借金の返済負担を減らす事を目的として、各金融機関で提供されている商品が「おまとめローン」です。

おまとめローンとは何か

おまとめローン」とは、現在複数の会社から借りている借金を一本化し、返済先を一社にすることを言います。
支払日や金利を統一することが出来て便利な上、返済に必要な毎月の金額も把握しやすくすることができます。

このローンは、貸金業者が申込者に対して融資できる限度額は年収3分の1までという貸金業法の規制「総量規制」の対象外となっているのが最大の特徴で、年収に関係なく限度額一杯までおまとめローンの契約申し込みを行う事ができます。

但し、おまとめローンはあくまで返済専用のローンというのが原則である為、このローンによって受けた融資を自由に使う事はできません。

おまとめローンで借金の返済負担が減る理由

複数の借金を一つにまとめたところで返済すべき元金に変化はありません。
では、一体なぜおまとめローンは借金の返済負担を減らす事ができると言われているのでしょうか。

その理由は主に以下のものが挙げられます。

月々の返済額を減らす事ができる。

例えば、債務者が3社の会社から下記のような形で借入、返済を行っていたとします。

  • A社 借入額30万円 返済額9,000円
  • B社 借入額40万円 返済額12,000円
  • C社 借入額50万円 返済額15,000円

この場合、債務者には毎月3万1,000円の返済負担がかかります。

もし、これを仮に大手消費者金融のアコムが提供する「貸金業法に基づく借換え専用ローン」でまとめた場合、毎月の限度額は24,000円に抑える事ができ、結果債務者の月々の返済負担は12,000円も減らす事ができます。
その他金融機関であっても借入総額の額が大きければ、その分おまとめローンを利用する事で毎月の返済負担を減らす事ができます。

金利が下がる可能性も十分にある

消費者金融が設ける利息の上限は、利息制限法という法律に沿った金利設定が施されており、その金利の上限は元金10万円以上100万円未満で18%、元金100万円以上で15%です。
その為、100万円未満の借入であれば金利18%に設定されているのが一般的です。

上記の事から、借入総額が100万円以上であっても、各社から借入している額が100万円未満であれば、債務者には金利18%の負担がかかる事になります。
しかし、この借入を一本化して一つの業者から融資してもらえれば、利息制限法に沿ってその金利は確実に15%以下まで下がる事になります。
金利が下がれば、返済総額も抑える事ができますので、その分借金の返済負担も大幅に抑える事が可能です。

また、借入総額100万円未満であっても、銀行系おまとめローンを利用する事で、消費者金融よりも低金利にする事ができます。

借金一本化の流れとは

では借金を一本化する流れは、一体どうなっているのでしょうか。

Hさんは急な引っ越しや冠婚葬祭など色々な目的でお金が必要となり、そのたびに違う金融会社から借入をして賄っていました。しかしその内、いくつものローンの支払日や金利が管理できなくなり、更に収入が下がってしまった為に途方にくれていました。

その後Hさんは、おまとめローンを利用すればあちこちに借りているお金を一つにすることが出来ると知り、利用してみることにしました。

まず新しく今まで借りたことがない金融機関Fに融資の申し込みをし、そこで借金総額に応じた金額を融資してもらいます。
F社の審査に通れば、方々に借りているお金を一度に返済できるお金が手に入ります。

そのお金で今まで借金をしていた金融業者数社(A社・B社・C社・D社)の借金を完済します。これで借金をしているのは新しくお金を借りた金融機関F社だけとなりました。複数あったものが1つにまとまったことになります。

Hさんはこれから、F社にのみ返済をすれば良いのです。
彼は返済がF社一つになったことで、返済日や金額が混乱しなくなった上、返済金額が下がったので不安もなくなりました。

おまとめローンのメリット3つ

おまとめローンのメリットを3つ紹介します。
おまとめローンはうまく利用することで、多重債務の不安と負担を大幅に軽減することができます。

1. 低い金利で借り換えをするため金利や総返済額を減らせる

カードローンやキャッシングなどは、基本的に小口であればあるほど金利が高く設定されています。
多くの一般消費者金融のキャッシングやローンであれば、金利は50万円借りて18%、100万円で15%、200万円なら8.7%という風に下がっていきます。

例えばA社に15万円借りていて、B社に50万円借りていて、C社に70万円借りているという状態であれば、金利が高いものだけとなるので返済総額は高くなります。
新しく借り換えする会社の金利が以前の金利以下、例えば8.3%や10%であれば、元金にかける金利を下げられるので併せて総返済額も下げることができます。

借入金の総額が同じ135万円であっても、バラバラに借りるか1つの所で借りるかで、結果は大きく違ってくるのです。

2. 管理や手間がシンプルになる

複数の借金をしている人の多くは返済の金額や支払い期日が違うことで、管理が難しくなったり手間がかかります。
A社は毎月10日に2万円、B社は毎月27日に1万円、などと別れていれば、管理は難しくなるでしょう。
しかしまとめてしまって支払日は毎月10日だけ、返済額は2万円となれば、シンプルなので管理がしやすくなります。

3. 金融ブラックから逃れられる

借金でどうしようもなくなった場合には、債務整理という方法があります。これを実行すれば借金の額を減らすことが可能ですが、そのかわりに個人情報機関の履歴に傷が残ります。
個人情報機関の履歴に傷がつくことを金融ブラックと言い、5年から10年の間新しく借り入れをすることが出来なくなります。
しかし借金の一本化と債務整理は別物ですので、金融ブラック状態にはならずに済みます。

おまとめローンのデメリット4つ

おまとめローンを有効活用できれば、借金の返済負担は間違いなく減らす事ができます。

しかし、おまとめローンはメリットしかないという訳ではありません。
利用するにあたってしっかりと注意しておくべき点を把握しておかなければ、結果として借金の返済負担が増えてしまう可能性もありえます。

では、おまとめローンを利用する上での注意点にはどのようなものがあるのか解説していきます。

1. 返済総額が増える可能性もある

おまとめローンで借金を一つにすることによる目的は、毎月の返済額を減らして負担を軽くすることです。

確かに借金を一つにまとめて返済期間を延ばせば、返済負担は減ります。
しかしその分多くの利息を払う事となるため返済総額が増える可能性があります。
新しく借りた業者の金利がさほど低くない場合、そして毎月の返済額を少なくしすぎたことによって返済期間が延びた場合には、支払い利息が増えるため結果として返済総額も増えます。

金利が下がったとしても、おまとめローンの返済期間が原因で従来の利息と10万円以上もの差がでてきてしまうのは珍しくはないケースです。

2. 一般的には融資審査は厳しくなる

おまとめローンをするためには、新しく別の銀行や消費者金融に申し込んで大丈夫かどうかを判断され、通らなくてはなりません。しかし借り入れ総額がどうしても大きくなるため、審査が厳しくなってしまうのです。

50万円を借りる審査と500万円を借りる審査の厳しさは同じではありません。
それにより、人によっては新しい融資は受けられない場合があります。

3. 追加で借金をしにくくなる

複数の借金を一本化するための借り入れですので、いうなればおまとめローンは借金返済用のローンです。ですから利用限度額内であっても追加で借り入れは出来ません。
更に、おまとめローンで借り入れした後に新しく別の会社から融資を受けることも原則的には出来ません。
契約違反となる場合がありますので、バレなければ良いだろうなどと軽々しく行動を起こさないようにしましょう。

4. 再度多重債務に陥る可能性がある。

複数社の借金を1社にまとめるという事は、他社の借金が完済されるという事になります。この事により限度額一杯だったローンも再度使えるようになってしまいます。
おまとめローン利用後も、完済されたローンを利用するのは本人の自由です。

その為、再度他の業者から借入してしまうケースは後を絶たず、結果として更に借入総額の高い多重債務に陥ってしまうというリスクもあります。
おまとめローン契約後は、他社のローンを解約してカード等を処分できるだけの強い意思が大切となってきます。

おまとめローンで注意すること

おまとめローンを利用する際に、注意した方が良いこともあります。
安易に何も知らないままに利用することで、思わぬトラブルに巻き込まれることもあるので十分注意が必要になります。

1.  詐欺まがいの業者が多数存在している

多重債務を抱えている人は、一刻も早くなんとかしたいという気持ちから判断力も低下している場合が多いと言えます。切羽詰まっている多重債務者に近寄って、色々と甘い言葉をささやく業者もいます。
詐欺まがいの会社の場合、紹介料だけをとられて逃げられることもありますし、結果的に損をする・借金が増えてしまうにも関わらず切り替えさせられてしまうこともあります。

来店させて弁護士への債務整理をすすめた上、弁護士から斡旋料金を貰っているような業者もいます。
これらが借金一本化詐欺、おまとめローン詐欺などと呼ばれる方法で実際によく使われている詐欺の手段です。十分に注意しなければなりません。
自分から銀行へ行って相談してみたり、司法書士などに相談してみたりすることで、詐欺にはひっかからないように気を付ける必要があります。

2. ある程度の収入がないと難しい

借金ばかりで完全に人生詰んだ、という状態の人は、そもそもローンの1本化は難しいでしょう。
これはあくまでもある程度の収入があり、継続して返済をしていこうという強い意志がある人への救済システムです。
新規取引で数百万円というローンを引き受けてくれる業者がどれだけいるかは、一重に借りる人の社会的信用にかかっていることを忘れないようにしましょう。
今まであった借金を失くせたからといって全てを返済したような気になってしまう人や、これで新たに借りれる、と喜ぶような人には適していません。

借金一本化をするかしないか判断のポイントとは

おまとめローンをうまく使うことが出来れば、毎月返済がスムーズになります。しかし、誰でも利用出来るわけではありません。
おまとめローンを利用することで果たしてメリットがあるかどうか、判断の3つのポイントを紹介します。

  • 計画的に返済をする意思が強い
  • 長期的で安定した収入が確保できている
  • 繰り上げ返済も積極的に行える

おまとめローンすることで、返済期間が10年などの長期になることもあります。
安定した収入があり、計画的に返済していける人でなければ継続していくことは難しいでしょう。

更には、積極的に繰り上げ返済しようという意思も必要です。
利息は元本につきますので、繰り上げ返済で総返済額を減らせば毎月の負担がどんどん軽くなります。

おまとめローンするなら銀行?消費者金融会社?

では具体的に相談するのは、どこが最適でしょうか。
お金を借りることを考えると、相手は銀行がその他の金融機関ということになりますが、総額が300万円以上ある場合には銀行カードローンでは低金利となることが一般的です。

例えば消費者金融系の一部を紹介します。

プロミス 上限500万円で年4.5%~17.8%
アコム 上限800万円で年3.0%~18.0%
アイフル 上限800万円で年3.0%~18.0%

※2019年9月度

続いては銀行カードローンの一部です。

往信SBIネット銀行 上限1200万円で0.99%~14.79%
オリックス銀行 上限800万円で1.7%~17.8%
三菱UFJ銀行 上限500万円で1.8%~14.6%

※2019年9月度

最近は銀行では融資を控えている傾向があるようですが、下限金利ではやはり銀行カードローンは低くなっています。
何百万という単位でお金を借りる話なので、例え0.1%であっても金利の影響は大きくなります。
メリットとしては銀行では低金利であることですが、一方、消費者金融では通るかどうかの結果が早く、積極的に融資をしてくれること、無担保・無保証人などの独自の特徴などがあります。

銀行と消費者金融会社のメリット・デメリットの比較

銀行と消費者金融会社では、それぞれメリットとデメリットがあります。
よく考えた上で自分にあったものを選ぶと良いでしょう。

メリット

メリットは銀行は低金利であること、消費者金融は審査が早く無担保・保証人なしで手続きができる場合があるなどがあります。

銀行 低金利
消費者金融 審査が早い・積極的に融資をしてくれる・無担保・無保証人

 

デメリット

デメリットでは銀行は審査が厳しく結果が出るのが遅いこと、そして消費者金融では新規契約では上限金利が適応されるなど、実は思っていた金利よりさらに高いという場合もあります。

銀行 審査が厳しく結果が出るのが遅い
消費者金融 金利が高い場合がある

 

メリット・デメリットは銀行と商品者金融という大きなくくりではこのようになります。
ここからさらに自分に合った会社や商品を選ぶようにしましょう。

まとめ

おまとめローンはうまく利用すればとても便利です。
しかし便利だからと言って、会社や商品などを熟考せずに安易に選んでしまうと、当初考えていたよりも金利が高くなったり、借り入れができなくなったりと思わぬ弊害が起こることがあります。
あらかじめ自分にあった商品を検討して、うまくおまとめローンを利用するようにしましょう。

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